江戸時代から繁華街であった日本橋室町一帯には、老舗の商店が数多く軒を並べています。三越は1673年(延宝元年)に開かれた呉服商「越後屋」が前身です。その後明治時代後半に百貨店となりました。
松尾芭蕉の句碑がある「日本橋 鮒佐」は、1862年(文久二年)の創業、佃煮の元祖の店です。「日本橋 鮒佐」の初代主人は、佃島の漁師が作っていた魚の塩煮をヒントに佃煮を始めたといわれています。
蒲鉾とはんぺんの「神茂」は1688年(元禄元年)に創業しました。人気商品の「手取りはんぺん」は今でも職人の手作りでひとつひとつ作られています。多くの人がこの味を求めて遠方からやってきます。
絵と書の用具・作品・和紙小物類を扱う「有便堂」は、日本古来の文化に触れることができる今では貴重なお店です。その品揃えは豊富で、四季折々に飾られる和風品は国内外から高い人気を得ています。
日本の四季折々の味を堪能できる「割烹 とよだ」は1863年(文久3年)に創業しました。その当時から江戸っ子たちの舌を満足させていました。
三越の斜め向かいにある「山本海苔店」は、1849年(嘉永2年)の創業以来、海苔ひとすじ。1869年(明治2年)に明治天皇が京都へ御行幸の際、御所への手土産としてはじめて焼海苔に味を付けた「味付海苔」を苦心創案しました。
こうした老舗がひしめく日本橋室町で、「日本橋一歩会」という団体が結成されています。「日本橋一歩会」とは1986年(昭和61年)に設立された日本橋室町一丁目町会の若手が中心となり、日本橋の商業振興・活性化を目指して結成された団体です。平成13年9月からは日本橋に関心のある人なら誰でも参加できる「日本橋活性化フォーラム」を企画し、広く様々な意見を交換しています。「日本橋の魅力をもう一度見直し、活気ある町にしよう」をテーマに平成14年1月までに4回のフォーラムを開催、今年3月にはその集大成としての発表会が行われます。
今回の取材にあたり月刊「日本橋」、「日本橋一歩会」ならびに老舗の皆さんにご協力いただきましたことをこの場を借りしまして厚く御礼申し上げます。(日本橋一歩会加盟店一覧はこちら) |
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元祖佃煮「日本橋 鮒佐」 |
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蒲鉾・はんぺんの「神茂」 |
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書画材料の「有便堂」 |
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割烹 とよだ |
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山本海苔店 |
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日本橋一歩会マップ
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