日本人が食さなかった牛肉を取り入れた牛鍋すなわちすき焼きは、明治維新以降には時代の先端をいく食べ物として人気を呼びました。すき焼きの名店として有名な小伝馬町の「伊勢重」は、明治二年二月の創業。江戸時代にはこの周辺にオランダ人が定宿にしていた「長崎屋」があり、外国の文化を受け入れやすい風土があったようです。
　 食肉文化史にも開業の記述が記されている伊勢重が、”心も身体も美しい“「日本橋美人」のために豚肉を使って開発した「日本橋美人ランチ　焼豚サラダのお重」。敢えて豚肉を用いたのは、六代目宮本重樹さんの日本橋美人らしい美しさへの思いが込められています。低カロリーながら良質のタンパク源である豚肉には、余分な中性脂肪を燃焼させ、血管の弾力と美肌を保つ効果があるといわれています。焼豚サラダに栄養価の高いアボカドを加え、バランスのよいメニューに。また、伊勢重ならではのすき焼きの香味「牛肉のさくら煮」も付き、アイスクリームとフルーツに続いて、お抹茶と和菓子が用意されるという心配りには吟味された趣を感じます。
　極上、特選、特上、上の四コースなど、本来の牛肉料理も絶品の味がとり揃っています。職人の手切りの技で捌かれた最高の和牛は、炭火で温めた鉄鍋を用いることにより、肉の旨味を十二分に引き出したまろやかな味に仕上がります。秘伝の割下は主人自らが仕込み、卵にも奥久慈・諸川町産と厳選されたものを使用。一階の店舗では精肉や牛佃煮も販売され、注文後その場で作るテイクアウト用のランチなどで本格的な味を堪能することができます。地下一階は全て個室なので、都会の喧騒を忘れてくつろいで食事を楽しむのに最適。
伝統の風格と静かでおちつきのある雰囲気の中、心配りのきいたおもてなしが日本橋美人に豊かなひとときを与えてくれる名店です。

伊勢重
中央区日本橋小伝馬町14-9　TEL 03-3663-7841
http://r.gnavi.co.jp/g179900/
焼豚サラダのお重　2,620円