改装補助への応募理由~地元活性化に貢献したい

3階のSOHO。玄関からアトリエを臨む
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地元に根を張る企業として地域の活性化に貢献したい、そう考えて今回の改装補助に応募しました。以前から2階と3階は空室でしたので、そのまま空けておくよりは、SOHO拠点を作るというモデル事業にチャレンジしよう、という意気込みで臨みました。
改装工事に関しては、限られた工期と予算の関係上、オーダーメイド指定の基本設計を変更せざるを得ない場合などもありましたが、設計事務所の先生と幾度も綿密な打ち合わせと検討を重ね、一つひとつの課題をクリアすることができました。
ビル内のSOHOの現状~常にビルが生きていることを発信

3階のリビングスペース
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SOHO用に改装されたのは、2階に2戸、3階に1戸の計3戸です。改装完了後の3月末から、文化服飾学院の卒業生であるデザイナーの方たちが入居しています。
当初はビル内がどういう状況になるのか、初めてのことでしたので不安な面もありました。しかし、それは杞憂でした。皆さん会えば気持ちよく挨拶されますし、社会人としてとてもしっかりされています。
むしろ、デザイナーの皆さんがビルの中に常に居て、生活や仕事をすることによって、「常にビルが生きている」というイメージを街に発信しているのではないかと思います。これは街の活性化へ向けた第一歩と言えます。
今後への期待~東日本橋発パリ行きの夢を

リビング奥にはミシンの姿も
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まず若いデザイナーの方がSOHOで活動を始める。その後、繊維問屋街にお店を出す。問屋街にも空室があるでしょうから、若手事業者がお店を出せば問屋街も潤います。
そして、問屋街で実績を積んで、デザイナーの皆さんの夢である「パリコレクション」に出る。その活躍によって、新しいデザイナーの方が東日本橋に集まってくる。こうした一つずつのステップ、一連の流れが街を大きく活性化させるのだと思います。
ビルオーナーとしては、そうした長期的な視点を持って今回の事業の未来を見守りつつ、デザイナーの方たちがいつか世界へ旅立ち、「東日本橋」の名前を大きく広めてくれることに期待しています。 |