中央区立泰明小学校
木暮校長
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蔦の始まり
現在の校舎が出来たときから、蔦を植えていました。“泰明百年ものがたり”という開校100周年記念誌にも「この新校舎は外から見ると3回の窓は全てアーチ型で、講堂も円形に張り出しています。間もなく蔦が這って、銀座街にえもいわれぬ風情を漂わせました」と書いてありました。
蔦の意味
蔦と言う植物は力強く上へ上へと伸びていきます。それが明治時代から引き継がれている当校の伝統を未来に“つたえて”ゆくこと、そしてこれから大きく伸びてゆく子どもたちを象徴しています。
蔦の絡まる校舎壁面
蔦の維持管理
蔦はとても丈夫な植物なので、特別なことはしなくても大丈夫です。よく「何か肥料をあげているのですか」と言う質問を受けますが、ほとんど手をかけておりません。とても育てやすい植物です。秋の落ち葉掃きは、子どもたちと教職員全員でしています
現在育っている蔦は、平成2年に外壁工事を行った以後に育ったものです。工事の際には地元の方や、卒業生の皆さんから蔦を切るのはやめて欲しいとの声があがったものです。ですが工事以前からあった株を5本残したところどんどん成長し、以前のように壁面を緑に彩りました。
落葉の季節になると校庭の掃除が大変ということがありますが、緑の季節が終り、葉が色づき落ちてゆく様は、子どもたちに都会の中で見失いがちになっている四季の移り変わりを感じさせる教材にもなっています。
子どもたちへの教育効果
泰明小学校の蔦の絡まる校舎は、銀座のシンボルとして多くのメディアで紹介されています。そのため先生方はもちろん子どもたちも「注目されている」と言う意識がつねにあり、「しっかりしなくてはいけない」と言う気持ちが自然と芽生えているようです。挨拶なども実に礼儀正しくできるようになっています。
都会の中での緑化
屋上の学級園
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校舎の蔦のほかに、屋上に教材用の学級園を設けて、植物の栽培を行ったり、校舎裏手に池を作るなどして少しでも子どもたちが、自然とふれあい、四季を感じられるようにしています。
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