築地市場移転で全員協議会開催
3月25日、区議会と区長ら区の管理職が一堂に会する全員協議会が開かれ、築地市場の移転や豊洲の土壌汚染について、東京都の新市場担当部長らを招き話し合いが行われた。この中で東京都は、豊洲の土壌汚染については技術会議の報告にもとづいて万全を期すると言明。また平成21年度に築地場外市場での聞きとり調査を実施すると初めて明らかにした。区議会から質問に立った議員は次のとおり。自民党=石田英朗、礒野忠▽公明党=田中広一▽共産党=鞠子勝彦、志村孝美▽民主党区民クラブ=岡田眞理子、渡部博年▽友愛中央=小坂和輝▽かけはし=田中耕太郎。
先客万来への呼びこみ?
東京都は豊洲の土壌汚染対策は先に明らかにされた「技術会議」の報告にもとづいて万全を期すると言明。また地震対策については神戸淡路大地震の経験による対応策をとるとした。
質問した多くの区議はこの間の都の対応は「移転ありき」の一方的なものとの追及が多かった。また場外市場への対応が不十分との質問には、専門家会議や技術会議の報告のたびに組合の役員に報告していると答弁。
今回の全員協議会で都は「新年度に場外市場での聞き取り調査をする」と初めて明らかにした。その調査が築地ブランドを守る中央区が求める新たなまちづくりに結びつくかについてまでは言及されなかった。区はこの調査が新市場に設けられる「千客万来」への場外市場のよびこみではないかと懸念している。千客万来施設とは「卸売市場の特性を活かし、『食』を中心とする東京の観光拠点として設置する」としている。
議長も不満表明
全員協議会の閉会にあたり司会の今野議長は、次のように挨拶し、東京都にきびしい注文をつけた。
「本件は中央区への影響が極めて大きい重要な問題であります。本日の説明・質疑において明らかになった部分もありますが、なお不明な点や確認しなくてはならないこと、また検討しなければならないことも多いと考えております。今後とも東京都は中央区への速やかな、かつ誠意ある積極的な情報開示と必要に応じ、このような機会を再度要請する際のご協力をお願いする」 |