明治11年、銀座に開校した泰明小学校が創立130周年を迎え、同幼稚園50周年と合わせて11月22日、記念式典を盛大に開催した。
式辞に立った向山行雄校長は1枚の写真を提示して、正門の前にたたずむ子どもたちの後方に校舎のないことを指摘。関東大震災で銀座や東京の町と共に消失。さらに16年後には戦争で校舎が壊される。2度とも校舎が再建されたことについて、「自分たちのことは後回しにして、先ず子どもたちの学校を何とかしようとし、それを実行した」と説明。それは猿蟹合戦で、おにぎりは食べれば終り、しかし柿の種は植えれば実を収穫できる、この精神に通じると説いた。「私たちは、こうした地域の方々に感謝の気持ちを持って毎日の生活をおくろう」と子どもたちに語りかけた。
矢田区長は、島崎藤村と北村透谷に象徴される由緒ある歴史は銀座の発展と共に130年の歴史を刻んできたとし、常に時代を見通した教育実践に敬意を示した。また、同窓会やPTAなどから周年行事にあわせて演壇一式とビオトープの寄贈を明らかにして、感謝の意を表した。
安達教育委員長は、フランス門での挨拶、ボランティア、異学年による清掃、金管バンドなどの取り組みを通して「思いやりの心」を育成していることを評価した。
区議会の今野議長、PTAの馬場守人会長から祝辞が寄せられた。 |