新しい名誉区民は10月17日、区議会の本会議で全会一致により決定。その顕彰式が11月28日、区議会議場で挙行された。議長席の前に金屏風が立てられ、左側に福原義春氏、中村富十郎氏、宮入正則氏の遺族(久江夫人と次兄正英氏)。右側に矢田区長、今野議長、立石都議、安達教育委員、鹿島選管委員長、林代表監査委員が列席。矢田区長から3氏に称号と名誉区民章が贈られた。区長は式辞で3氏の功績を年次を追ってたたえた。今野議長の祝辞に次ぎ3氏が次のように謝辞。
福原 義春氏
とても光栄で感激しております。私は神田に生まれ品川に育ち中央区以外の土地を回ってきましたが、会社は銀座から変わったことはない。資生堂は明治5年の創業ですが、地域と共に歩み、地域に還元するよう努めてきました。私も銀座通連合会、観光協会、華火祭などいろんなことを皆んなに支えられて中央区に縁のある仕事をしてきました。今回の受彰のことを区民新聞で知った私の先輩の奥さんが訪ねてきて、「2年前から中央区に住んで、こんな便利だったとは知らなかった」と話しておりました。そういう中央区がますます発展することを祈念しております。
中村 富十郎氏
歌舞伎座の舞台に出ている富十郎です。名誉区民が区議会で決まった10月17日は、4代目の祥月命日で、父がこの日を見ているようです。銀座は母と縁のある土地で子どもの項、4丁目から7丁目あたりによく遊びにきたもので、ご縁のふかい場所であります。歌舞伎座も再来年から改築されることになりました。これからも舞台に立ち、若い人たちを育ててまいります。
宮入氏の遺族
(宮入正英氏)誠に光栄で、父も喜んでいるでしょう。故人の受彰は異例で、感謝しています。父の功績は他の2人に比べて微々たるものです。父は日本橋に生まれ、小中学校も中央区で学び、祖父の会社に入り、横山町づけの人間でした。だからこそ地域をバックアップしたい、地域に感謝しなければとの思いの強い人でした。呼ばれれば家庭を放り出してとんで行きました。今回の受彰を機に私どももいささかなりとも地域のお役にたてればと、思いを新たにしております。 |