「東銀座の将来像を考える」のテーマで慶応義塾大学小林研究室による提案が、9月25日の銀座まちづくりシンポジウムで行なわれた。主催は、銀座街づくり会議、全銀座会、銀座通連合会の3団体。
研究発表に先んじて、『銀座−土地と建物が語る街の歴史』の著者・岡本哲志氏が「旧木挽町とはどういう場所か」のテーマで講演。三十間堀と武家屋敷にはさまれた街区は、芝居小屋にともなう花街・料亭街、さらに浜離宮に通う将軍の通り道としての賑わいといった面、堀に接した商業など尾張町中心の銀座と異なる性格の町だった、と街のなりたちを説いた。
小林研究室の女子学生が「東銀座のリ・デザイン」のテーマで発表。
岡本氏の街のなりたちは今も引き継がれていると説明。それは、歌舞伎座・新橋演舞場とそれにともなう花街・料亭街、東急ホテル跡に進出した時事通信と大小メディアに住居・商店の大きく3ブロックに分かれているという。
再開発で大型商業ビルやマンションに変化する中で、学生たちは「外から見えるスタジオ」をメディアと共に協働作業していく、稽古場を開かれた場にしていく、若者のアイデアを取入れる街の空気を作り出す、晴海通りの地下道との連携を生みだす、路地と通りとを結びつけると提案。 |