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■ 11月10日発行  このページの先頭へ
新しいシステムを提案
『70歳就労社会の実現』に向けて
 「70歳就労社会の実現に向けて」をテーマに、10月30日、銀座ブロッサムホールで基調講演とパネルディスカッションが開催された。中央区と東京商工会議所中央支部の共催による初めての企画で、都や関係団体が後援して、会場は多くの人で埋まった。主催者を代表して矢田区長は「行政と企業の協力によって新しい高齢化社会のシステムを構築したい」と挨拶。講演は弁護士の堀田力氏が「高齢者は能力の宝庫」のテーマで語った。次いで5つの企業の取り組みを紹介するパネルディスカッションが展開された。

7つのポイント
 講師の堀田力氏は元検事で弁護士のかたわら、財団法人さわやか福祉財団を設立して17年に。財団の平均年齢は69歳で、そうした実績に基づいて講演。
 堀田氏は次の7つのキーポイントを語った。
 (1)熟練の味はいぶし銀の味(自分がいなければの自信の元に)
 (2)高齢者・女性・外国人(形式的に定年で追い出すシステムを見直す時代になってきた)
 (3)自己実現(金より私が大切。若い層だけでなく高齢者にも通じる)
 (4)働き方の選択(出処進退は自分で決める)
 (5)適材の発掘(日本の雇用システムは大卒で決めるなど硬直しているので、働き方を選べる柔軟なシステムが必要)
 (6)場所・時間・業種(いわゆるワークシェアリングの場を提供。高齢者だけの工場や若い人のトレーニングに起用するなど
 (7)ネットワーク型管理(ピラミッド型はしんどい。いい所を見つけて任せる、うまく能力を生かせる工夫を)

企業の取組み
 イオン 2007年から従業員のライフスタイルに応じて65歳まで働ける新人事制度を導入。あわせて、フルタイマーやパートタイマーに対しても、雇用年齢を65歳まで拡大し、安心して働くことのできる制度を導入している。(千葉市)
 テンポスバスターズ エイジフリーを実践。定年制度は廃止して、60歳以上を対象とした高齢期のパラダイスシステム(高齢者雇用促進システム)など、社員の働き方に応じたやる気を引き出す独自の制度を創設した。やる気と能力があれば高齢者を含め中途採用を積極的に行っている。(大田区)
 ベアーズ スタッフの4割超が60歳以上。団塊世代の大量退職に伴い、家事のベテランである主婦などを中心に高齢者雇用を促進。1年後には60代以上を6割に高める。(中央区)
 
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