9月18日、名誉区民選定委員会（座長＝古屋勝彦氏）が開かれ、区長から諮問のあった3氏について審査したところ、諮問は適当であるとの答申をした。定例区議会の最終日（17日）の同意を得て正式に決まる。
新名誉区民は、資生堂名誉会長の福原義春氏、歌舞伎立役で人間国宝の中村富十郎、昨年4月に逝去した故宮入正則氏。3氏の事績は次のとおり。
福原 義春氏
昭和6年3月14日生まれ、77歳。昭和62年に資生堂の社長に就任。経営改革を推進し世界の企業に導く。日本化粧品工業連合会の会長を13年つとめ日本化粧品産業の国際化に貢献。平成8年から12年、中央区観光協会の会長として本区の観光振興と賑わいの創出に尽力した。銀座通連合会の会長を16年つとめ地域の発展に寄与。東京都写真美術館の館長、企業メセナ協議会の会長として広域的に芸術・文化の振興に尽力している。住まいは神奈川県逗子市。
中村 富十郎氏
昭和4年6月4日生まれ、79歳。幼少期より名舞踊家の母、吾妻徳穂氏のもとで踊りを学び、父で4代目の中村富十郎から歌舞伎の指導を受け、昭和18年、大阪・中座で4代目坂東鶴之助を襲名し、初舞台をふむ。昭和32年、東京に移り、菊五郎劇団に参加。47年、5代目中村富十郎を襲名。その襲名公演での成果等により芸術選奨文部大臣賞に輝く。天賦の才のもと、たゆまぬ努力を重ね平成6年、重要無形文化財個人保有者（人間国宝）に指定され、名実ともに歌舞伎役者の第一人者となる。住まいは佃リバーシティ。
故宮入 正則氏
大正13年5月21日生まれ、享年82歳。昭和36年宮入の2代目社長。衣料・雑貨の卸商社として良品廉価を信条に事業を拡大。繊維問屋街で横山町奉仕会の会長・最高顧問として粉骨砕身、地場産業を育成した。昭和42年から33年間、東京メリヤス卸商業組合理事長をつとめ、東京布帛協会会長や東京実業連合会副会長など要職を歴任、繊維業界の振興発展に尽力。また都市計画審議会、青少年問題協議会、交通安全協議会、特別職報酬等審議会、表彰審議会などの委員として優れた指導力で区政推進に絶大な功績を残した。 |
