到達度診断テスト
本年度の到達度診断テストは5月13日、区立小中学校で実施された。これは児童・生徒の「基礎的、基本的な内容の達成状況」を客観的に把握し、始動の充実改善に役立てるとともに教師の指導力向上を図ることを狙う。
小学校
<国語>得点率が全国平均と比べ、第4学年で6.2ポイント、第5学年で6.5ポイント、第6学年で5.9ポイント上回った。また、3段階評定では、おおむね満足できる「2」と十分満足できる「3」の合計がどの学年でも9割を超えるなど到達状況は良好である。
<算数>得点率は全国平均と比べ、すべての学年で5ポイント以上上回った。また、3段階評定では、「2」及び「3」の児童の合計が、第4学年で97%、第5学年で93%、第6学年で87%に達するなど、到達状況は良好である。
今後は、十分到達できている児童の能力や意欲を高める授業をさらに工夫するとともに、算数の非常勤講師などを活用し個に応じた指導の充実を図ることが求められる。
中学校
<国語>得点率は全国平均と比べ、第1学年で5.3ポイント、第2学年で3.1ポイント、第3学年では2.1ポイント上回った。5段階評定では、おおむね満足できる「3」以上の生徒が、どの学年も9割を超えるなど、到達状況は概ね良好である。中でも十分到達しているもののうち特に程度の高い「5」の割合が、第1学年で44%、大2学年で41%、第3学年では56%と全国平均を大きく上回っている。
<数学>得点率は全国平均と比べ、第1学年で1.9ポイント、第2学年で3.7ポイント上回るなど、到達状況は概ね良好である。しかし、第3学年では0.3ポイント下回るとともに、5段階評定では、努力を必要とされる「1」と「2」を合わせた割合が、学年が進行するにしたがって増加し、第3学年では31%になるなど課題が見られる。
今後は、非常勤講師を活用した個に応じた指導をより推進していくとともに、生徒の意欲を喚起する指導方法や教材の工夫が必要である。
<英語>得点率は全国平均と比べ、大2学年で3.7ポイント、第3学年でが5.7ポイント上回った。また、5段階評定では、「3」以上の生徒が、第2学年で91%、第3学年で88%となるなど到達状況は良好。
全国学力・学習調査
今年の全国学力・学習状況調査が4月22日に実施され、その結果が8月29日に公表された。これは国が、全国的な義務教育の機会均等とその水準維持向上のため、児童生徒の学力、学習状況を把握・分析し、教育の結果を検証し、改善を図ることを目的にしている。
今回の結果を区教育委員は次のようにまとめている。小学校は6学年、中学校は3学年。
小学校
国語A(知識に関する問題)正答率が75.7%であり、基礎的な言語活動や表現・理解のための言語事項の知識技能はおおむね身につけている。漢字など基礎的事項を定着させるとともに、考えながら文章を書く指導の工夫・改善が望まれる。
国語B(活用に関する問題)61.3%と国語Aと比べて正答率が低く、課題がみられる。特に、書く事の領域に関する記述式の問題では課題がみられる。今後、言語を活用し思考・表現の力を伸ばす指導改善が必要である。
算数A(知識)正答率が79.1%であり、算数の基礎的な知識・技能についてはおおむね身についている。今後、さらに非常勤講師を活用するなど、個別指導の一層の充実を図っていく必要がある。
算数B(活用)算数Aに比べ、62.2%と正答率が低く、課題がみられる。特に、記述式で回答する数学的な考え方については、課題があり、活用を図る力を育てる指導改善が必要である。
中学校
国語A(知識)正答率が76.4%であり、表現や理解における言語事項の基礎的な知識・技能等はおおむね身に付けているが、言語についての知識・理解・技能の確実な定着を図る必要がある。
国語B(活用)正答率が64.0%で国語Aと比べて低く課題がみられる。特に記述上の問題では、正答率が下がる。今後、言語を活用した読解力・表現力の向上を図る指導が必要である。
数学A(知識)正答率が62.7%であり、内容や観点の各項目に課題がみられる。基本的な知識・技能の確実な定着を図るためには、繰り返しの学習や個に応じた指導など一層の改善・充実が必要である。
数学B(活用)51.4%と数学Aに比べて正答率が低く、特に数学的な見方や考え方の観点で顕著であり、知識を活用することに関しては課題がある。見通しをもって構想する活動の充実などの指導改善が必要である。 |