NHKの「朝ドラ」として知られる連続テレビ小説「瞳(ひとみ)」が今月31日(月)から始まる。
昨年からマスコミに舞台が月島・佃と流れるや地元には大きな期待が寄せられている。ドラマのクライマックスが「8月の佃まつりと同時進行」ということで、祭り好きの多い月島地域は今からわいている。そして、これを機会に「月島の新しいまちおこしになれば」の声も出ている。
物語のテーマは近年増えている里親制度。親と離れざるを得なくなった子どもたちが、昔からの下町人情の根づいている月島地域でどのように生きていくかをたっぷりと見せてくれる。家族崩壊が叫ばれている今の時代に応えるテーマだ、特に月島はリバーシティ21をふり出しに高層マンションが次々と出現し、新旧入り混じる町でもあり、このあたりの葛藤も注目されている。
NHKは地元に「4月から9月末までの半年間日本全国の朝ドラ・ファンの熱い注目を中央区界隈のまちづくりや、地域活性化のエネルギーにつなげていただきたい」と呼びかけている。
あらすじ ◇…ヒロイン瞳は札幌でストリートダンス大会出場目前、仲間から脱退を告げられる。絶望の瞳の元に東京に住む祖母節子が亡くなったとの訃報が…。母・百子とともに17年ぶりに上京する瞳。月島には写真の中でしか会ったことのない祖父・勝太郎がいた。そして、そこには勝太郎のことを「おとうさん」と呼ぶ3人の子どもたちが…。勝太郎夫婦が里親になり育てている里子たちだ。通夜の席、勝太郎と百子の大喧嘩が始まる。瞳は、月島名物とまでいわれた一本木家の父娘喧嘩に初めて遭遇、百子と勝太郎親子の因縁を詳しく知ることになる。
◇…葬儀が終り、札幌に帰ろうとした瞳たちだが、そこで事件が勃発。里子の将太が行方不明になったのだ。実は昨夜、将太は瞳と勝太郎たちの話を立ち聞きしたのだ。
「節子が亡くなり、このままでは一本木家の里子たちは離ればなれになってしまう」「補助できるのは、家族の百子か瞳しかいない。東京に来て一緒に住んで子どもたちの世話をして欲しい」しかし、百子と瞳の返事はNO。自分のいる場所を失ったと考えた将太は家出をしてしまったのだ。月島中を走り回り将太を探す瞳。両親の離婚で母子家庭で育った瞳は誰もいない部屋で自分の居場所を必死で探した経験がある。何とか船の中で小さくなってうずくまっていた将太を探しだした瞳。その夜、瞳は節子の代わりに月島に住み勝太郎の「養育家庭」を手伝うことを宣言する。
◇…瞳・勝太郎・明・友梨亜・将太の5人の共同生活が始まる。しかし環境の変化から心のバランスを欠いた里子たちは次から次へと問題を起こしていく。また入学したダンススクールでもレベルの差に圧倒され、仲間たちとの確執に翻弄される。「里親」と「ダンス」の両立に悩む瞳…。しかし、月島の人情あふれる隣人たちの助けを借りながら、瞳は持ち前のガッツで困難を乗り越える。 |