昨年11月、水天宮の裏手の一角にある「カフェハーモニー」(蛎殻町2-12-5)で、グループホーム「ハーモニー」の開設一周年パーティーが開かれた。
グループホーム「ハーモニー」は、カフェハーモニーの2階と3階で展開されている知的障害者のケアホーム。7名の女性が仕事をしながら共同で下宿生活をしている。
中央区には明石町に知的障害者のグループホームが誕生。23区では初めての施設。この実現を支えたのが「中央区心身障害児者の進路と生活を考える会」で20年以上にわたり活動を展開。障害のある子どもたちを遠くの地方ではなく身近な施設で自立させたいという親心に始まった運動。
そしてグループホーム「ハーモニー」は民間で初の施設。クラフトマン東栄社長の安達征太氏が障害の子をもつ義理の弟の吉田尚氏(日本国土開発営業部長)の相談を受けて開設にふみ切った。日本橋消防少年団の団長をつとめる奉仕の精神が支えになったとも言われ評価が高い。
消防法など厳しいチェックを経て完成。7人はそれぞれ個室で生活。2階と3階に2つづつのトイレも設置。
一日の仕事が終り風呂に入って皆で食事。1か月のメニューを相談して日曜日に買い出し。料理は1人づつ交代で行う。
世話役の越智淳子さんは昨年子どもが産まれたばかり。且つて八王子でケアの仕事をしていたが「ここは隣人の暖い支えが実感できます」と違いを指摘。小さい時から下町に住んでいる効用ともいう。吉田氏も「家にいたら炊事などしなかったでしょう」。親元を離れても元気に健やかに生活しているという。 |