中央区環境保全ネットワークは、2日、日本橋社会教育会館ホールで、「いきで素敵な江戸しぐさ」をテーマに越川禮子氏の講演会を開いた。越川氏は「江戸しぐさ」の火つけ役で多くの本も著している。
講演に先だち代表の篠原良子さんは、「こぶし腰浮かし」のこぶしは心臓の大きさで「そのしぐさが心に通じるもの」と説明していた。
講演で越川氏は、江戸しぐさは江戸が全国から集まる人たちが「共生していくために、いさかいをおこさないために長年かけて作られた知恵」と紹介。赤の他人と仲よくしていくため、相手を傷つけることなく、しかしよそよそしくもせず心通じる「しぐさ」のこととも言う。それが江戸の粋と昇華していった。いわば江戸の文化。
これが明治維新と戦争と戦後の経済優先で次々と壊されてきたと指摘。自己責任の問われる今こそ「異文化と共生」できる「江戸思草」を身につけようと結んだ。 |