東京消防庁は第4回目の「防火防災功労者」の表彰式を16日に開催した。受彰は都内の3団体で、そのうち2団体を中央区が占めた。表彰された団体と活動内容は次の通り。
<湊1丁目町会>自助共助公助の輪を広げる防火防災まちづくり。昭和53年から防火訓練を実施し、平成15年からは町会備蓄の防災資器材の展示会を訓練と同時に実施。平日の昼休み開催で事業所との新たな連携をつくり出した。湊1丁目町会(福井隆之会長)同町会防災部(長崎良雄部長)
<町ぐるみ防災訓練実行委員会>住民と問屋でつくる伝統の防災訓練。昭和47年の火災を契機に防災訓練を毎年堀留児童公園で実施。すでに36回を数える。地元四町会に東京織物卸商業組合の防災協力会も参加し、地域ぐるみの伝統ある活動となっている。堀留1丁目町会(野村博会長)堀留2丁目町会(田中源治会長)人形町3丁目西町会(弘部輝一会長)小舟町町会(平野熙幸会長)東京織物卸商業組合(瀬川健次理事長)防災協力会
表彰された2団体と消防署長が表彰式のあと矢田区長を訪れ報告した。
湊1丁目町会の福井会長が「町会一丸となって取り組めたのは長崎さんの一生懸命の取り組みのおかげ」、当の長崎氏は「自助協助に公助を入れたのは官公署の協力なしに防災は成り立たないから。ウィークデーに実施することで企業への情報開示が出来て、信頼関係が生まれた。まだ4回にしての受彰で信じられない。防災はマイナーな仕事で、人材を集めるのに苦労しています」と話していた。
人形町3丁目西町会の弘部会長は「昨年で36回目になるが、消防団の野村さんが協力してくれたおかげ」、当の野村町会長(前一分団長)は「皆さんに関心を持っていただくために企画アイデアに苦労した。昨年は起震車と緊急地震速報との組み合せで臨場感を体験した。パトカーを公園に入れて実況放送したり、消火や包帯まきのコンクールを実施したこともあるし、解体ビルで防煙ワードの体験もした。ヘリコプターを呼んだ時はお叱りを受けました」などの体験談を語った。
矢田区長は「いずれも公園を利用していて、防災拠点の重要性を改めて痛感しました」として表彰された町の努力を高く評価していた。 |