築地市場の豊洲移転は肝心の豊洲で土壌汚染が明らかとなり、築地での再整備が再び論議されようとしている。2月の調査結果による都の対応策に行方はゆだねられているのだが…。
平成4年、東京都は築地市場の再整備構想を明らかにした。「21世紀の基幹市場として…」をキャッチフレーズにパンフレットはその理念を唱った。
新しい市場の内容は、
「再整備完了後に市場の中心的な位置を占める市場棟は、1階に水産部2階には青果部、屋上・地下には駐車場などを配した立体的な構成とし、建物の複合・集約的な利用を図ります」。
再整備完了後とは、この再整備事業が市場機能を維持しながら、約12年の年月を要するを指している。いわゆるローリング方式というもので順次建て替えていく方式。
これが仲卸を中心に不評をかうことになり、青果が2階におしやられることへの不満、車回りが合理的でないなどの論議もおき、果てはバブル経済崩壊の追い討ちもあって、豊洲移転へと事態は進行していったという次第。これをさらに逆回転できるかどうか…。 |