地域コミュニティ特集の最終回インタービューは、月島三之部町会会長、月島連合町会会長など、20年来地域活動に携わってこられた月島地域連合会代表の柴崎さんに登場いただき、地域の変化と今後の町会活動についてお話を伺いました。 |
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月島地域連合の活動 |
月島地域は佃、月島、勝どき・豊海、晴海の4つの連合町会から成り立っており、いまや中央区の人口の3分の1以上がこの地域に集中しています。もともと一般住宅の多いところでしたし、密集した長屋の横のつながりが、下町情緒というか独自の地域性を育んできました。昨今は再開発で高層マンションが続々と建ち、新しい住民が急激に増えています。集合住宅など所帯数の多いところでは、自治会をつくってバラエティに富んだ地域活動をしているところもあり、自治会として町会に加入されているところもあります。状況は様々ですが、「地域住民の親睦をはかり、よりよい住環境を」と、目指すものは同じですので、これからも連携をとりながら活動を推し進めていくことが必要だと思っています。 昔の長屋の横のつながりが、マンションという縦のつながりに変化しても、良いところは受け継ぎ、地域に些細なことでも関心をもって欲しいですね。
各町会、連合町会では、餅つきや盆踊りなど季節ごとの行事、イベントをはじめ、防災訓練、清掃活動などを行っていますが、地域連合あげての大きな行事といえば、3年に一度の佃・住吉神社の大祭でしょう。来年(H14)8月がちょうど大祭の年にあたります。各町内の神輿が勢揃いし、宮神輿が巡行して地域をあげて祭り一色になります。地域を離れていった人たちもこの祭りには戻ってくるといわれるほど盛んです。町の皆がひとつになり、文化を受け継ぎ、守って行こうとする心が感じられる瞬間です。新しい住民の方たちもこうした機会を通して地域活動に積極的に参加していただきたいと思います。
また、毎年夏に晴海で行われる東京湾大華火祭は、50万人以上の人が集まる都心の一大イベントとして有名ですがその裏側で、地元の各町会により当日の警備などが行われています。 |
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リサイクルで活動費を補助 |
月島地域は一般住宅や商店がが多いこともあり、月一回のリサイクル活動(古紙回収)も盛んです。リサイクル当日は、当番が自転車で町内を回り、各家庭から出される新聞、雑誌、ダンボールなどを手際よく収集し、1時間ほどでトラックに山積みになります。こうした活動を通して、使えるものは再利用を行い、ゴミを増やさない---、ちょっとした生活の知恵を、若い人や、子供達にも伝えていければいいですね。リサイクルには行政からの補助もあるので、町会活動の経済的な助けにもなっています。長く地域の活動に携わってきて感じるのは、行政サイドがわれわれの活動を十分に理解し、いろいろな提言にしっかり耳を傾けてくれていることです。中央区はこのコミュニケーションがとてもスムースだと思います。更に女性対策部が行なっている月一回の町内清掃は環境浄化の一助にもなっております。 |
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活動を支える、女性パワー
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大きなイベントはもちろんのこと、日々の地域活動の中で、女性の活動は大きな役割を果たしています。例えば私の、月島三之部町会の女性対策部活動は、町会の行事すべての手伝いのほかに、女性対策部として福祉の面にも目を向け研修に励んでいます。また、会員のそれぞれのアイデアを持ち寄り、過去に於いてもタオルを利用し、犬を作成してホームに慰問をしたこともあります。月一回定例会をもち共通の理解をもって活動して、親睦を図りつつ、社会のために役立つことを考慮し、思いやりと優しさをもったボランティア活動を幅広く展開しています。そのパワーに感嘆すると共に、われわれ男性陣にはなかなか気づかないような、心配りに感謝しています。また新しく移って来られた方たちにも気軽に声をかけて活動に誘い、楽しくなごやかな雰囲気をつくり、若い婦人会員も増えてきていることを大変に心強く感じます。 |