HOME > 日本橋トップインタビュー >NPO法人 東京中央ネット相談役 細田 安兵衛孝
第7回EDO ART EXPO公式ガイドブック掲載
インタビューアー:山田 晃子
女子美術大学芸術学部芸術学科卒業株式会社ヤマダクリエイティブ代表取締役 NPO法人 東京中央ネット副理事長 一般社団法人 日本江戸クラフト協会副会長 日本橋美人推進協議会プロデューサー ほか 著書に「日本橋美人」など 細田 安兵衛 (ほそだ やすべえ) 六世細田安兵衛 株式会社榮太樓總本鋪相談役 茶道宗?流時習軒十一世家元 全国和菓子協会名誉会長 全国観光土産品連盟特別顧問 ほか 平成6年に藍綬褒章、平成11年に勲四等瑞宝章受章 平成24年に東京都中央区名誉区民 著書に「江戸っ子菓子屋のおつまみ噺」
山田 「第7回 EDO ART EXPO」の開催を記念して、(株)榮太樓總本鋪相談役の細田安兵衛さんと江戸時代から受け継がれた伝統や文化、美意識などについてお話をさせて戴きます。まず、ご経歴についてお聞かせください。
細田 私は、1927(昭和2)年に現在の榮太樓總本鋪日本橋本店がある日本橋一丁目で生まれ、そこで育ちました。当時の商家では職住が一体しており家の裏手は工場で、私の勉強部屋の隣では店の丁稚が寝起きしていました。学友が遊びにくると「餡子の匂いがする」などと、からかわれたものです(笑)。 そのような生い立ちでしたから、大学卒業後は何の躊躇いもなく家業を継ぐべく入社しました。その後は1972(昭和47)年に代表取締役社長、1995(平成7)年に取締役会長、2000(平成12)年から相談役に就任し、現在に至っております。また、1985(昭和60)年には、六世安兵衛の名跡を襲名致しました。 山田 1857(安政4)年に創業した三世安兵衛氏は、「金鍔」「梅ぼ志飴」「甘名納糖」など、当代では画期的であり、今もなお愛され続けているお菓子を創製したと伺っております。 また、ご自身の著書の中では「『のれん』とは、ただ守るだけではなく、磨き育てるもの」と先人の教えを記されていらっしゃいますが。 細田 先人の仕事を正しく継承し、次世代に伝承するのは当然の事柄です。私は「味は親切にあり」を信条とし「親切に作り、親切に売る」大切さを社員に説いてまいりました。さらには、自社の利益のみを重んじるのではなく、商いをさせて戴いている地域への感謝や奉仕の肝要さも同様でしょう。街が良くなれば、結果として自社の繁栄に繋がると考えています。 粋の美意識
山田 社会や家業の発展には不断の努力無くしては語れませんが、細田さんは多方面から地域の活性化に、指導的な役割を果たされていらっしゃいます。そして、我々と共に、江戸時代から続く価値観を大切にしている ”心も身体も美しい 女性を総称した「日本橋美人」という「地域ブランド」を企画し、その事業を通して江戸から続く伝統や文化の魅力を発信しています。
オリンピックに向けて
細田 江戸から続く伝統や文化を守り、次世代へ承継していくのは、我々の責任であり義務とも言えます。 ロイヤルパークホテル5階にある日本料理「源氏香」からは、四季折々の美しい姿で、都会の喧騒を忘れさせてくれる庭園を望むことが出来ます。
庭園にしつらえた茶室 「耕雲亭」は、三菱の岩崎彌之助、小彌太の父子二代により設立された、かつて静嘉堂文庫(東京都世田谷区)にあった茶室「釣月庵」を模しています。 日本料理「源氏香」からは、この庭園の借景を楽しむことができます。 撮影協力:ロイヤルパークホテル 撮影: 小澤正朗 ヘアメイク・着付け・衣装:衣裳らくや |
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