山田 「日本橋美人博覧会」は、パビリオンを建てずに、既存の名店、企業、ホテルなど新旧の建物が博覧会場となります。今年の第3回日本橋美人博覧会(2010年10月22日〜11月9日)は“江戸で彩る”をテーマに、江戸時代から培った伝統技術や歴史をテーマとした展示を行います。また、共催イベントや店舗フェア、ワークショップ、各種ラリーなど楽しいイベントが沢山あります。街ぐるみで協力し「中央区産業文化展(10月31日〜11月3日)」や「中央区まるごとミュージアム(10月31日)」とも連携して、開催します。
区長 渾然一体のますますのにぎわいが期待できそうで、今から楽しみですね。今回は、他区からのさまざまなご協力もいただいていると伺い、感謝しています。地域が率先してアイデアを出し、行政がバックアップするという理想の形は、嬉しくもまた、頼もしくも感じています。
山田 区長にとっての「日本橋美人」とは、どのような女性でしょうか。
区長 「日本橋美人」、素敵な響きですね。日本橋地域全体を自分の“舞台”として堂々と活動する女性。つまり、女優になったつもりで、一挙手一投足に気を配れる方…。日本には日本舞踊、茶道、華道、書道などさまざまな面で自分自身を磨く道がありますね。そんな方はますます人間として輝き、魅力的になります。「熈代勝覧絵巻」に描かれている女性は、元気で生き生きとして自分の個性を臆さずに出していますよね。
日本橋という、気品と風格がある” 本物“の街には、男女問わず「もどき」でない人間が育まれるのでしょう。そこで培われた本物の女性こそ「日本橋美人」と言えるのではないでしょうか。
山田 私たちも区長のおっしゃる「もどき」でない「本物の女性」を目指し、心身ともに美しく輝いていたいと思います。
撮影協力:ロイヤルパークホテル
衣裳協力:日本橋タカシマヤ 7階呉服サロン
www.takashimaya.co.jp
着付協力:花影きもの塾
www.hanakagejyuku.jp
撮 影:吉川信之
ファッションポイント
訪問着:大羊居「武蔵野屏風」
江戸刺繍の名門"大羊居"の、秋の風物詩、十五夜をイメージした大胆な染め分けの訪問着。きものを一枚の画布に見立て、右肩から背にかけて大きく月を配し、左肩から裾には宵闇せまる初秋の情景を描いた作品です。
帯:龍村錦帯「威毛錦」
美術的価値の高さで知られる"龍村美術織物"の最高峰ブランド「錦帯」の帯。武将が陣中で着用した威毛は「矢も通さず万難を排す」という願いを込めた吉祥文様です。