中央区は国の景気動向指数(DI)にならって区内の景気動向調査を隔月で独自に実施している。
10月調査の結果は、現状のDIが前回より下降し46.5となり、2年2か月ぶりに横ばいを示す50を下回った。特に企業では、製造業が前回より12.5ポイントと大幅に低下し45.8となり、先行きのDIは51.0とやや回復気味となった。
調査結果は次のとおり。
10月の現状判断DIは、合計で46.5と前回調査より3.5ポイント低下した。先行き判断DIにおいては前回調査より1ポイント上昇し51.0となった。前年同月比では、現状判断DIは7.7ポイント、先行き判断DIは4.2ポイントと共に低下している。
<現状判断DI>分野別に見ると、家庭動向関連のDIは43.0(前回調査比4.9ポイント低下)となった。企業動向関連のDIは50(2ポイント低下)となったが横ばいを示す50を維持している。製造業では前回調査より12.5ポイント低下し45.8となり、8か月ぶりに横ばいを示す50を下回る結果となった。
家庭動向関連では、「猛暑が長引き秋物の売上げが伸び悩んでいる」という回答が多く見られた。企業動向関連では、「受注量が上昇しているので景気が良くなる」等の回答が見られた反面、「燃料上昇が依然として続いて経営を圧迫している」「受注価格が低下傾向にある」等の回答も見られた。全体として、「やや悪くなっている」という回答が増加した。
<先行き判断DI>家計動向関連が前回調査から0.2ポイント低下し55となったがサービス関連では8か月ぶりにDIが60を上回る結果となった。「年末商戦で売上げが期待できる」等の回答がある反面、「同業者の価格競争の影響で売上げ増は見込めない」との回答も見られた。企業動向関連では前回調査より2ポイント上昇し47となったが、横ばいを示す50を下回っている。製造業・非製造業ともにDIは上昇している。「年末に向け受注が増える」等の回答が多くある反面、「過度な価格競争、原油価格高騰の影響で景気は悪くなる」等の回答が見られた。全体として、「やや良くなる」という回答が増えた。
今回の調査について区は、「原油高や残暑の影響で現状判断にやや景気の回復に弱さがうかがえるが、年末に向けて先行き判断にやや景気の回復がうかがえる。今後の動向を注視していきたい」としている。 |