千代田区主催の江戸天下祭にちなんで、今月の25日から30日まで「山車・神輿展示」が丸の内ビルディング一階のマルキューブで開催される。この展示に主催者の強い要望があり、室町1丁目町会が所有する「加茂能人形」山車(写真)が展示されることとなった。
その雄姿は江戸天下祭を代表するものとして知られ、東都歳時記には「十番の加茂能人形、室町三丁分、本船町、安針町、本町裏河岸」と記されている。龍神の山車とも呼ばれた。
魚河岸の守り神・水神社を代表する山車として知れわたった。惜しくも関東大震災で焼失するが現在のものは昭和30年に復元。
この山車人形は京都加茂神社の祭典に行われた能の雄姿を映したもの。山車は二輪車の上に3層の構造物があり、最上部は人形の部分、2層目は幕(4方幕)に囲まれた枠で、人形は2層の枠内を上下できるようになっており、さらに、人形幕の部分は最下部の幕(見送り幕)に囲まれた部分に収納されるようになっている。(「明神さまの氏子とお神輿」より) |