明石町の中央区保健所など複合施設の6階にある「タイムドーム明石」の特別展示室で“「夢二」永遠の女 笠井彦乃展」”が開催されている。5月6日(日)まで。
中央区にゆかりの深い彦乃を中心に、夢二とのかかわりをたどり、短い生涯を紹介している。なかでも、「御殿女中」「あじさいの女」は、平成15年に金沢湯涌夢二館において公開されたが、東日本では久しぶりの公開に。彦乃の数々の遺品も関東大震災や戦災をくぐり抜け、遺族により大切に保管されてきたものが展示されている。
彦乃は本銀町2丁目(室町4丁目)で育ち、常磐小学校で学んだ。父親は山梨県の出身で紙店を営み、後に宮内庁御用達をつとめ、紙テープを考案したことで知られる。彦乃は日本女子大学附属女学校で絵の修業をするが、母の逝去で家事専念のため退学。呉服町で総草紙店を営む夢二と会ったのは大正に入ってからのことだった。 |