大正12年9月1日午前11時58分に発生した関東大地震は、昼食事と重なったことで火災が各地で発生して未曽有の被害をもたらした。
この震災の模様をおさめたフイルムが築地本願寺に保存されているとの連絡を受けた教育委員会は2年の歳月を要して25分間の映像に再生、編集して、今月から「タイムドーム明石」で見ることができる。
震災直後に京都の西本願寺が映画会社に委託してフィルムにおさめたもの。日本橋、京橋から下町地域は各地で発生した火災で壊滅。焼野原となった風景が次々と紹介される。また大八車などで避難する人、人でごったがえす大通り、電車賃が無料になった駅の混雑。地獄絵図となった被服廠についてはその原因(熱施風)も解説している。一方、全国からの救援活動も紹介されている。地方の駅前での募金風景、貨物船で到着した救援物資が山積みされている芝浦埠頭など。
現在の銀座の街なみの映像や数寄屋橋公園の記念碑などで83年の時の流れを痛感できる。タイムドーム明石は中央区保健所と複合施設。電話3546-5537。
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