中央区が山形県東根市と友好都市を提携して、今年で15年となる。昭和63年、さくらんぼの寄贈を契機に都市間交流が始まり、平成6年には東根市から運ばれた雪で初のイベント「中央区雪まつり」を開催した。さくらんぼの区内幼稚園の贈呈は、平成7年を除いて毎年実施され、区内幼稚園に通う子どもたちの誇りにもなっている。こうして平成3年、友好都市提携の調印式が挙行された。イベントの交流だけでなく、平成7年には「災害相互援助協定」を締結している。また、8年には東根温泉24旅館を中央区勤労者サービス公社が宿泊施設として指定することで一般区民の利用に供している。江戸開府400年の記念事業として大江戸まつりに東根名物の「大欅太鼓」と「よさこい花笠」が登場して注目を集めた。果樹王国として知られる東根市からは、さくらんぼとともにリンゴも毎年贈られている。こうして交流の続いてきた15年の節目を祝い、10日、矢田区長、神林議長とミス中央、それに中央区民踊連盟の代表20人が東根市を訪れた。恒例の「ひがしね祭」の初日にあたり、一行は祝賀パレードに参加して多くの東根市民とともに友好都市15周年を盛大に祝うとともに、末長い交流を誓い合って、11日に帰京した。
中央区民踊連盟が先頭を飾る
10日、東根市を訪問したのは矢田区長、神林議長、中央区観光大使(ミス中央)の井上矩美子さん、岩城あいさんの2名。そして中央区民踊連盟の代表20名。
東根市では毎年、8月10日と11日に市あげての一大イベント「ひがしね祭」が開催されている。今回の訪問は、15周年記念と銘うちパレードが実施されるところから参加となったもの。
訪問団一行は市庁舎ホールで多くの職員、市民の温かい拍手で迎えられた。会議室で歓迎式が開催された。
東根市の土田正剛市長は、「両都市はお互いにないものを持っており、実のある交流のもと、15周年を迎えられ感激している。区長さんはじめ中央区民の皆さんに感謝しています」と歓迎の挨拶。
矢田区長は、「昭和63年、本区では見られないさくらんぼの苗木をいただいた縁で関係ができた。これまで、平成7年には災害援助協定を結ぶなど、強固な関係になってきて誠に心づよい。このご縁を大切にしていきたい」と御礼の挨拶をした。神林議長も「東根市民の皆さんとは、本当に心がふれあう交流ができている。これからも末永いおつきあいを望んでいます」と、さらなる交流の進展に期待を寄せた。
市長を表敬訪問したのち、一行は昨年4月にオープンしたばかりの東根市の総合保健施設「さくらんぼタントクルセンター」(別項参照)を視察した。アイデアに富んだ施設に区長も議長も賞賛の声をあげていた。
日本橋山車に感激
夜になって、ひがしね祭のパレード「動く七夕提灯行列七夕フィナーレ」に参加。先頭の山車は、名橋「日本橋」のキリンやシシをデザインした見事な出来栄えで、中央区への東根市の思いがこめられていて中央区の一行を感激させた。山車には「中央区・東根市友好都市提携15周年」と大きく表示されていた。この山車に区長、議長、観光大使が乗車して、沿道を埋めた東根市の大勢の市民が手を振って歓迎。
このあとを、そろいのユカタで民踊連盟が続き、東根市の連合婦人会20名とともに粋な「これがお江戸の盆ダンス」を踊りながら行進。また一緒に「さくらんぼ小唄」の踊りも熱演して、その一糸乱ぬ美しい踊りぶりに、沿道の市民から拍手がまきおこり、東根が熱く燃えた。
今、果樹王国東根は、さくらんぼのシーズンが終り、桃の季節を迎えている。
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