中央区は新しい地球温暖化対策事業として「中央区の森」を10月から実施する。温暖化の原因である二酸化炭素を吸収する大切な役割りを果たしている東京近郊の森林を守り・育てる活動を支援するもの。3月の計画発表以来、森林の場所を検討してきたが、このほど東京都檜原村において事業展開することを決定した。同時にこの事業を安定的に運営していくため、区と区民と事業主が連携していく観点から「中央区森とみどりの基金」を積みたてるための寄付金の受入も行うことにしている。これを資源にして事業の運営費に活用していく。
新たな取り組み「中央区の森」事業は、行政のエリアにとらわれない、広域的な視点に立って地球温暖化防止に取り組む初めてのもの。区と区民・事業者が連携して、温暖化の原因である二酸化炭素の吸収源として重要な役割を果たしている東京の近郊の森林を守り・育てる活動を支援する事業。
東京都で豊かな自然を温存している場所として知られる檜原村でも奥多摩村に接している場所が「中央区の森」として選ばれた(上図参照)。既に「都民の森」として指定されている所に近い。車を利用すると中央区から2時間30分を要する。
電車を利用すると、JR中央線で東京駅から立川・拝島を経て武蔵五日市へ。西東京バスに乗り継いで浅間尾根登山口に至る。数馬の湯に接している。
檜原村を選定した理由に、区は次の3点をあげている。
(1)都の森である。(2)檜原村では、他の自治体の支援やNPOによる森林保全活動が進んでおらず、中央区が先駆けて取り組む意義がある。(3)環境保全の観点から自然林への樹種転換を図るなど、檜原村の森林についての考え方が、中央区がすすめようとしている事業の趣旨や目的に合致している。
支援の内容は、檜原数馬地区にある区が選定した約5ヘクタールの森林で、保全活動を実施する団体などに対し間伐・枝打ち・下草刈り等の森林保全に係る費用を助成する。
この事業のため「中央区森とみどりの基金」を設け、区民および事業者からの寄付金を積み立て、安定的な運営を目指すとしている。
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