東京都は今年の4月から石原知事の発案により都職員100名を2年間、警視庁に派遣して空交番を実質的に解消していくことにしている。これを受けて警視庁は6月26日、「空き交番解消」の方針を明らかにした。交番は原則として4部制で8人の配置とする、警察事象の少ない交番は例外的に7人以下の配置となるが、交番相談員・パトカー等による補完体制を確立するとの方針にもとづいて交番の整理統合の計画を明らかにした。
中央区内では4か所の交番が対象となっている。その内容は次のとおり。
問屋橋交番
(日本橋久松町3−3)問屋街の入口に位置して、久松警察署から250メートルと近い距離にある。交番の横がパトカーの駐車場で後背地が空地で敷地が30坪と広い。このため署員の住宅を備えた「駐在所」に改編を検討する。建物規模は3階。署員の住宅を3階に。2階を地域のためのコミュニティルームにという案も出ていて注目される。
三原橋交番
<銀座4−9−10>約200メートル間隔で数寄屋橋交番、銀座4丁目交番(三愛前)が並んでいる。建物規模が大きいし、改築したばかり。このために銀座を利用する人たちの案内所、お年よりの休み処などへの活用を検討。
土橋交番
土地、建物とも東京高速道路(株)からの無償借用。高速道路の下に位置し、排気ガスが溜まるため勤務環境が悪い上、施設も老朽化。また南西方向200メートルに新橋駅前交番、東方約400メートルに銀座8丁目交番がある。こうしたことから廃止の方針。
西仲通交番
大正15年に建てられ老朽化している。狭隘で事務室も狭い。昭和28年に道路拡張されたので建物が道路に位置している。南東方向340メートルに勝どき交番、北東方450メートルに佃交番がある。このため廃止の方針。昨年、月島再開発協議会が案内板を設置したところメディアにとりあげられるなどして、新しい観光スポットになっていて、廃止を惜しむ声もある。
晴海埠頭交番
付近はターミナル中心の閑静で居住者は少い。取扱い件数も少い。このため東京湾花火祭などのイベントにあわせて署員をおく方針。
|