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■ 4月24日発行  このページの先頭へ
区に築地対策本部を設置
「ビジョン」実現へ背水の陣
東京都との対決も辞さずに

 東京都が強行した築地市場の移転に対して、これまで断固反対を唱えていた方針を切りかえ、「断固反対する会」は「新しい築地をつくる会」に切り換えられた。これにともない中央区はこの動きに対応するため、「築地市場再整備対策本部」を改組し新たに「築地まちづくり対策本部」を設置した。本部長に区長、副本部長に両助役、特別職と部長級が本部員、幹事に課長級が加わる。設置は11日。
 新本部の目的は、市場の移転と跡地利用に対して「築地の食文化と伝統を守り、活気とにぎわいを絶やさぬよう、必要な対策を講じる」としている。その対応として次の3点を挙げている。
 (1)市場移転=7つの疑問への対応や市場の跡地利用などに関する都との協議、関係団体(築地食のまちづくり協議会)との調整
 (2)まちづくり推進=「築地市場地区の活気とにぎわいづくりビジョン」の実現を目指したまちづくりの検討
 (3)その他=2016年オリンピック誘致など関連する課題についての検討

議会から要望意見

 礒野忠委員(自民党) 区のビジョンに沿い「残された時間がないので場外の業者が路頭に迷うことのないような取り組みを」と強く要望。
 植原恭子委員(公明党)周辺のまちづくりとの関連で「晴海通りの交通が増え、不安と共に危険だという声が強くなってきている」として、この問題についての対応策を検討するよう求めた。
 小栗智恵子委員(共産党)オリンピックを検討課題にしていることに関連して「羽田と築地に地下道路を建設と報じられるように、大型開発のテコにしようとするもの」と批判した。
 高橋伸治委員(グループ未来)組織の性格を質したところ、区長が「中央区の命運がかかっているので自由活達に言い合えるものにしたいという私の思いもある」と説明した。
 組織に都市整備公社も加えるべきだと指摘したが区は「必要な時には参加してもらい実効性のある組織にしたい」と答えた。
 守本利雄委員(中央区民クラブ)都議会の代表質問で民主党の柿沢政調会長が、中央区の鮮魚マーケット構想に市場のノウハウを活かした支援は可能かと質問したのに、中央卸売市場長が「移転後の道路整備や跡地利用などの都の整合性をふまえ、市場のノウハウを活かせるものに関して協力する」と答えたやりとりを紹介。
 「都の言う整合性こそ、これからの都との協議の対象になるのでは」と言及。
 区長は「都と中央区は冷戦状態で雪融けまで行ってない、環二を地下に跡地を売却などとんでもない。3.5ヘクタールの土地を確保して鮮魚マーケットを実現するまで、時間もそんなにないので、緊張感をもって関わっていくということだ。区議会も応援していただきたいと思う」と、決意のほどを明らかにした。

 
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