北條秀司の名作・佃の渡しが16日(木)から19日(日)まで日本橋劇場で公開される。主演を演じる水谷八重子が3日の水天宮豆まきに登場して、「ちょっとPRさせていただいていいかしら」と前おきして、「かつて佃には渡しがあったけど、これがなくなるのを惜しんで出来たお芝居です。今は高層マンションに囲まれてるけど、佃島は風情のあるいい町だったのよ」PRした。
開演時間は第1部が午前12時・第2部が午後3時、但し16日のみ午後6時開演。料金はS席7千円、A席3500円。本格的な舞台機能を有する劇場だけに見応えは十分と期待されている。
昭和32年12月、新橋演舞場で花柳章太郎の主演により初演。作者の北條秀司が愛した佃島を舞台に、おきよとその妹の勝気で純粋なゆえに破滅していくお咲という姉妹と、そこに暮らす人々の描写が秀逸な、新派らしい情緒あふれる芝居。
水谷八重子がこの姉妹2役を演じて注目されている。お咲の島でただ1人の味方、おでん屋の仙吉を安井昌二が演じている。
問合せ=新派アトリエの会090-5416-6379▽水谷八重子観劇会=5454-8767
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