旧鉄砲洲小学校は創立130周年を迎え、11月3日の祝日、同窓会の主催で盛大に記念祝賀会が開催された(既報)。6百人もの同窓生が集い恩師とともに旧交をあたためあった。この席上、『戦時下、鉄砲洲の子供達は…』の題名で映画製作の企画が明らかにされ、次のような文書が配られた。企画の趣旨と記録資料の収集、提供をよびかけている。
私達はあの戦争中に、当時の鉄砲洲国民学校を卒業しました。そして、いまは古稀(70歳)をすでに超えています。戦後60年、気がつけば戦前、戦中の貧しい日本は、敗戦後不死鳥のように復興し有数の経済大国にまで這い上がってきました。
豊かさ、平和を求めることは決して間違ってはいません。しかしこれからの日本の未来を考えれば、戦争を知らない世代、子供達に戦時中に小学校に学んだ子供達が、どんな勉強をして、どんな遊びをして、どんな暮らしをしていたかを、伝え残すことは、責任ともいえる大切なことだと思います。
私達はそこで、鉄砲洲小学校同窓会の皆様の協力を頂きながら、ドキュメンタリー映画「戦時下、鉄砲洲の子供達は…」(仮題)を製作したいと計画しました。東京の下町の小学生の体験を、当時の写真、教科書、賞状、絵、映画、学用品、生活用品、手紙、ポスター、チラシ、遊び道具、日記などを探し出し、記憶をよびもどし、証言を記録映画にまとめ、子供や孫達に伝達したいのです。
130年の歴史を誇る鉄砲洲小学校は、いま中央小学校として戦時中の姿のままに存続しています。当時の卒業生や先生、父兄の多くは勿論、鉄砲洲を離れていますが、どこかの家庭に当時の貴重な記録や資料が残されているかも知れません。また記録や資料はなくても、当時を伝えるエピソードや話でも結構です。
「戦時下、鉄砲洲の子供達は…」(仮題)を、後世に残すに足る立派な実情を伝える内容にするために、皆様方の情報とご協力を切にお願い申しあげます。
戦前、戦時(昭和6年前後から終戦の20年前後まで)の記録、資料をさがしています=一例。
(1)鉄砲洲小学校に関した資料(写真、絵、工作や習字、プリント類、学用品など)、(2)鉄砲洲の周辺に関した資料(縁日、お祭り、強制疎開、防空訓練などの写真)、(3)日常生活等に関連した資料(子供の遊び道具、食事風景などの写真)、(4)その他の資料(出征兵士、旗行列、紀元2600年祝賀、ポスター、チラシなど)
連絡先=〒335−0012 戸田市中町1−22−11 國保徳丸。
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