東京中央ネットロゴ NPO(特定非営利活動)法人東京中央ネット 東京中央ネットは中央区のポータルサイトです。
東京中央ビジネスナビ参加企業について
検索する
サイトマップ お問い合わせ
HOME > ニュース > 中央区民新聞
ページタイトル:中央区民新聞
最新から過去のバックナンバーまで、中央区民新聞のすべてがご覧になれます。
中央区の情報探しにご活用下さい。
過去の記事を見る
2005年度版を見る 2003年度版を見る
2004年度版を見る 2002年度版を見る


記事

■ 12月5日発行  このページの先頭へ
豊洲新市場の実施計画を発表

 東京都が発表した「豊洲新市場実施計画のまとめ(案)」が、11月15日に開かれた区議会の築地市場街づくり対策特別委員会(田辺七郎委員長)で明らかにされた。実施計画は、新市場の開業を平成24年度以降としている。また施設計画では、晴海側の桟橋に水産卸市場を予定していた当初案を変更、卸と仲卸が入れ替っている。都は、ふ頭側の景観を重視したと説明するものの、船で到着した鮮魚を車で積み直さねばならないとして反発がでている。また使用料などについても東京都に業界との話し合いを求める声が強い。具体化まで難航も予想される。この計画は新市場建設協議会にも示され、業者から多くの質問が出た。そのやりとりと計画の概要は次のとおり。

新市場協議会で業界が意見
 豊洲市場実施計画のまとめ(案)は、9月15日に開かれた第11回市場建設協議会で議論された。
 まとめ案について森澤市場長は、業界に対して計画懇談会を11回、下部組織の各種検討会を延べ90回にわたり検討してきた、その到達が今回の報告である、としたうえで「さらなる新市場の具体化に向けた検討のステップにしていきたい」と説明した。
 業界代表者は次のような見解を示した。
 −この実施計画案でひとつの形はできたと思うが、費用対効果、物流・情報システムのあり方、PFIの是非など重要な部分については、懇談会で具体的な議論をしていない。この実施計画案は、新市場のあるべき姿を表したもので、決定事項ではないと理解している。施設規模についても、今後採算割れが想定されるなどの事情が生じたときは、変更削除があり得るものと考える。また、千客万来施設については、何ら議論をしていないし、少なくとも市場と隣接した施設である以上、業界と協議するべきである。
 東京都 この実施計画案は今後の具体的検討を進めていく上での前提となるものである。そのため、見直しや変更もあり得るものだと考える。PFIについては、ヴァリュー・フォー・マネー(納税に見合う住民サービス)の観点から検討すべきものであり、施設規模などについてもできる限り財政負担をかけずに、1,300億円の建設費用をいかに圧縮していくかということを含めて、業界と検討して進めたい。
 −今後の検討を進めていく上で、1つひとつ確認しながら進めていくことが必要だ。
 費用負担、受益者負担という重要な課題については、業界がどれだけ負担するのか、どのように考えていくべきなのか、段階的でかまわないので情報を公開していただき、負担について検討を進めていくべきだ。
 東京都 新市場施設について、すべてを受益者負担と考えては業界が成り立たないというのは理解できる。今後、新市場建設費の試算を精査し財政的検討をふまえ、業界と協力していきたい。
 −新市場を具体化すればするほど、いろいろ問題が出てくる。全体的なことも含めて、この実施計画案は、中間点で、現在までの問題が整理されたものと理解している。新市場のコンセプトである安心、安全、衛生、効率化、首都圏のハブ機能というソフトハードの両面から検討していくべきである。また、財政面の問題は非常に重要であり、大きなポイントである。他の市場を参考にしながら、よりよい市場にするため、協議していきたい。
 東京都 今回の実施計画はひとつの前提であり、これをステップとして次の段階に入っていくためのものである。本日指摘された財政面などの点を含め、業界の確認をふまえたうえで、協議を進めていきたい。
 −検討会などでの質問についての都の対応は不十分。小さな問題であっても、説明責任をしっかり果たしてほしい。また、豊洲の土壌汚染問題についても、きちんと説明をしてほしい。
 東京都 質問については、1つずつきちんと対応するように努力する。土壌汚染問題については、懇談会の中でも説明してきたが、足りないことがあれば、積極的に情報公開していく。
 −関連店舗等については位置や面積など営業していく上でかなりのウェートを占めている部分があり、できるだけ早く詰めてほしい。また、PFIについて、都と業界とどちらの責任でやるかなど、その方針・方向性をできるだけ早く示してほしい。また、使用料の設定については、大きな業界団体の意見だけでなく、小さいところの意見も聞いてほしい。
 東京都 関連業者とは、今後の検討体制のなかで早急に詰めていきたい。また、都が建設する施設は原則PFIによるが、合築施設については業界と検討していかなければならないと考えている。

開場は24年以降に
実施計画のまとめ案

 <計画の考え方>施設配置など基本設計の与条件となる事項をまとめた。本計画の位置づけ、さらに物流計画から千客万来施設までまとめのポイントを記載し、今後、各施設の配置・規模や管理・運営方法など、ソフト・ハードの面から、さらなる具体化に取り組むこととする。
 <施設計画>場内交通としては、市場内外での違法駐車や車両混雑などを発生させないこと、さらに環状2号線および補助315号線により3つの街区に分かれる新市場予定地の一体性を確保できることを目標に場内動線の計画を策定した。右左折が可能な出入口を補助315号線を中心に4か所、左折のみの出入口を環状2号線沿いに3か所、3階の転配送センターへの直接出入りを確保し、7街区の混雑緩和のために補助315号線西側に1か所と、幹線道路からの出入口を計8か所設置することとした。また、場内道路については、場内交通の幹線となる外周道路と、枝線となる搬入搬出の接続道路で構成することとした。
 <整備・運営方法>都が整備するすべての施設についてPFI導入の検討を行うこととし、施設配置、規模、構造などについて、今後、市場業者と協議して確定する。
 <事業費とスケジュール>事業費概算については、民間事業者が整備主体となる施設もふくめて、今実施計画での概算費用はおおむね1,300億円である。今後事業費については、さまざまな観点から縮減に努めていく。整備スケジュールについては、19年度までにPFI導入検討、19年度から工事に着工して24年開場を目途とする。

 
このページの先頭へ


copyright2004 Tokyochuo.net All Rights Reserved.
東京中央ネットについて 東京中央ビジネスナビについて このサイトについて プライバシーポリシー