日本橋の活性化が、高層ビルなどのハード面以外でも活発に賑わいを見せはじめた。女性の視点を活かしたまちおこしが、内外から大きな注目を浴びている。
　日本橋から“女性の美”を提唱していく「日本橋美人プロジェクト（代表・細田安兵衛　榮太樓總本鋪相談役、副代表・山本トク治郎　株式会社山本海苔店取締役社長、幹事・中川俊広　三井不動産株式会社日本橋街づくり推進部部長、事務局長・山田晃子株式会社ヤマダクリエイティブ代表取締役）」が10月1日よりスタートした。
　名橋「日本橋」保存会、日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会、日本橋法人会、東京商工会議所中央支部、日本橋一歩会、ＮＰＯ法人東京中央ネット、日本橋ＯＬクラブが共催。

日本橋美人プロジェクトとは
　「日本橋美人プロジェクト」とは、「日本橋美人」という名称を通じ様々な活動で日本橋を活性化していくプロジェクトのことである。日本橋で働く女性で組織される「日本橋ＯＬクラブ」部会長山田晃子氏と会員がその提唱者。
　日本の各地域には「京美人」「秋田美人」「博多美人」などの名称で、その地独自の美人像が存在し、土産物の商品名に活用するなど、地域活性に役立てている例が見受けられる。
　伝統を守りつつ、江戸の文化を今に伝える老舗や最先端をゆくショップが共存している日本橋では、文化、歴史、食などの女性を育てる要素がそろっていることに着目した。
　そして、その要素を習得することにより、内面からキレイになろうと提案している。つまり、単に外見の美しさのみを追求するのではなく、健康美や心の豊かさ、感性、知性、品格の大切さを訴え、それを兼ね備えた女性こそが「日本橋美人」であると提唱している。
美につながる施策が展開中
　「心も身体も美しく」をテーマに、幅広い層の女性が「日本橋に行きたい、日本橋美人になりたい」と願うような施策が展開中である。
　まず、季刊で発行されている日本橋公式マップ「日本橋都市観光マップ」の付録として「日本橋美人新聞」が新たに発行され、プロジェクトの詳細が紹介されている。
　また、日本橋美人プロジェクトが推奨する日本橋の散策コース「日本橋美人めぐりコース」が企画され、歴史や文化、食などを通して女性の美人度があがるスポットを紹介し、多くの女性たちから人気を集めている。
　さらに、日本橋地域内の企業や店舗では、新たにオリジナル商品を開発し、販売。その一部は、三井越後屋ステーションの日本橋美人コーナーでも購入でき、今後は、水天宮のロイヤルパークホテルでも同様のコーナーを企画中である。商品例は以下の通りであるが、着実に参加が増えている。　ロイヤルパークホテル／日本橋美人ステイプラン（23800円）・日本橋美人カクテル（1400円）、割烹日本橋とよだ／日本橋美人御膳　「彩」（3675円）、オーベルジェ・ド・ニレーヌ（ホテルかずさや）／日本橋美人ランチ（945円）、トラットリア・イタリア日本橋店／日本橋美人ディナーピッツア（1890円）・日本橋美人ディナーパスタ（1580円）、古樹軒／日本橋美人フカヒレ水餃子（945円）・日本橋美人フカヒレ姿煮（5250円）・日本橋美人コラーゲンスイーツセット（1260円）、室町ボンクール／日本橋美人豆乳パン（100円）・日本橋美人コラーゲン入りベーグルの野菜サンド（294円）・日本橋美人あんパン（168円）、東京家具／日本橋美人カクテル（700円）・日本橋美人ソフトカクテル（500円）・日本橋美人ハーブティー（500円）、山本海苔店／日本橋美人おむすび用焼海苔（158円）、榮太樓總本鋪／日本橋美人寒天寄せ（157円）・日本橋美人あんパン（168円）、日本橋高島屋／日本橋美人　女性の味方メニュー（帝国ホテル）（3990円）・日本橋美人　レディースプレート　（星のたまごたち）（1890円）、ソニープラザセレンディピティ日本橋店／日本橋美人ＢＯＸフラワーアレンジメント（3150円）、イスクラ産業／日本橋美人漢方パッケージ紅沙棘セット（8190円）、日本橋美人漢方パッケージ婦宝当帰膠セット（5607円）
　また、11月下旬には関連本「日本橋美人」（日刊工業新聞社発行）も出版の予定である。
　今後の新しいまちづくりとして特に他地域や企業から注目を集めている画期的な活動は、行政も大いに注目するところである。
　（日本橋美人プロジェクト事務局　ＴＥＬ０３−３５５３−５５５０）