毎月、著名人の講演を聞くことができると好評の銀座・文祥堂フォーラム第241回目は17日に開催。テーマは銀座の柳物語で、銀座の柳復活や金春能の開催などに尽力して7月に惜しまれ他界した勝又康雄氏について田中見世子さんが語った。
田中さんは、勝又さんの生活と柳を復活させるまでの足跡を「銀座の柳物語」という本にまとめた。
銀座という街の歴史やその形成史から説き始め、柳の縁は単に植えられた事実だけでなくて、土地の形成が地下水が湧くという土壌そのものにあることを強調。そのことが柳を復活させた勝又さんの、次の願い「せせらぎの復活」に結びついていったと指摘。それはまた、勝又さんの原体験ともなっていた震災と戦災で「水の大切さ」が骨身にしてみていたからと説明。100名をこす参加者に感動を与えた。
会場には勝又さんと共に尽力して「おみきどっくり」の仲と言われた故椎葉さんの子息も顔を見せていた。また、歴史を語り合い亀島橋のたもとに4世柳の寄贈を受けた八丁堀の山下さんも参加して、いわれを紹介した。
最後に貞子夫人が「夫の思いを皆さんが受けとめていただいて、主人も本当に喜こんでいることでしょう」と謝辞を語った。
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