名橋「日本橋」の橋洗いが7月24日の日曜日に実施された。今年で35回目の年中行事。猛暑の続くなか、この日は早朝に雨が降るなど曇り空で、参加者は「カンカン照りよりいいですよ」と、ほっとした様子。今年は例年にない人出で、親子づれ、町会や消防団に加えて企業の人たちがそろいの伴てんを着て参加していた。
橋洗いに先立つセレモニーでは、主催の「名橋保存会」を代表して細田副会長が多数の参加に謝意を表するとともに、名橋日本橋を建設したときに東京都の主任技師として工事に関わった米元晋一氏の孫娘・寺田知子さんを紹介。橋洗いに初めて参加する寺田さんは「祖父の思いと共に皆さんに協力します」と、橋洗いを毎年実施している参加者に敬意を表した。なお、寺田さんは自著「わたしの歌」で祖父の思い出を記しており、高速道に覆いかぶされた名橋を「見たくない」と語ったというくだりは、胸を打つものがある=別掲。
今年も全国の街道ネットワーク「全国街道交流会議」のメンバーも参加。橋洗いに先立ち、持ち寄った全国の銘水を橋中央に埋めこめられている「道路元標」に注いだ。また、日本橋の演歌で知られる歌手の小野由紀子さんも参加していた。
参加者は大人から子供までデッキブラシ、バケツ、サンドペーパーなどで橋の隅々まで洗い清めた。外国人の親子づれも作業に汗を流していて人目をひいた。最後の将軍・徳川慶喜揮毫による高連道両面の橋銘板も点検車に乗った子どもたちのブラシで洗い清められた。NPO地球環境共生ネットワークが作製した川の水をきれいにする元気だんご(EM有用微生物の入ったドロだんご)を橋の上から3,000個投げ入れて終了した。
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