中央区は国の景気動向指数(DI)にならって、経済活動の現場で働く人たちを景気ウォッチャーとして委嘱し、区独自に景気の動向を把握している。6月調査によると、「先行きDIは横ばいを示す50.0を上回り、企業動向関連DI一4.4ポイントを大幅に回復した」となっている。調査結果の概要は次のとおり。
中央区内における6月の現状判断DIは合計で45.8と前回調査より0.6ポイント低下している。先行き判断DIにおいては前回調査を5.2ポイント上回る52.1となり、横ばいを示す50.0を上回っている。
現状判断DIを分野別に見ると、家計動向関連のDIは52.2(前回調査比0.1ポイント上昇)と、横ばいを示す50.0を上回っているものの、企業動向関連のDIは40.0(同0.6ポイント低下)と、50.0を下回っている。家庭動向関連では広い業種において、「変わらない」と回答し、「来客数、販売量とも変化がない、上昇が落ち着いた」という回答が多く見受けられた。個人消費の回復はまだ緩やかなものであるといえる。企業動向関連では、「悪くなっている」という回答が増え、「取引先・受注量が減少している」「価格競争が日常化している」など依然として厳しい現状判断が続いている。
先行き判断DIは、消費生活にかかわる政治経済の不安定要因が見られるなどの理由から、家計動向関連が前回調査から4.2ポイント低下し50.0となっている。企業動向関連では、前回調査から14.4ポイントと大幅に上昇し54.0となり、横ばいを示す50.0を上回っている。要因は「受注量の増加が見込まれる。景気は上向きになり夏以降よくなる」など。
今回の調査は、家計動向関連はほぼ横ばいで推移したが企業動向関連について先行きに明るい兆しが見出せる。
|