明治38年、中小、商工業者で組織されていた各種の同業組合を1つにして創立された東京実業連合会が創立百周年を迎え、22日、ロイヤルパークホテルで盛大に記念式典が開催された。
　 国歌斉唱に次いで挨拶に立った会長の山本恵造氏は、100周年に至ったことへの会員や関係者の協力に感謝の念を示すとともに、これからの発展をあたたかく見守っていただきたいと語った。また列席者には「会長挨拶」の文書が配布され、明治の草創の歴史と実績とが紹介され、日本の経済史に特有の歴史を刻んできた自負が述べられている。なお、百周年記念事業として「100年史」（A4版、360頁）の刊行が8月に予定されている。
　 次いで顕彰が挙行され、永年役員表彰と永年加入会員への感謝状が宮入正則副会長から渡された。
　 表彰された永年役員は次の各氏。数字は在任期間。
　 宮入正則（43、宮入）山本恵造（41、山本海苔店）中川鐵蔵（33、中川装身具工業）山田徳兵衛（25、吉徳）中西一晃（25、ブルーミング中西）中村庄八（25、中庄）大塚斌（21、大阪製靴）村川満均（21、ヤハネスポーツ）長谷川澄雄（21、ヤマト）鳥山ショウ（21、日東タオル）尾崎和夫（11、オザキ）
　 来賓を代表して次のような祝辞が寄せられた。
　 山口信夫会頭（東京商工会議所）　中小企業の旗頭として100年の歴史を築いてきた。日本経済は今が大事な時にあり、健康な日本のさらなる飛躍をモットーに、今より元気で、地域の活性化が進むよう東実連と連携して、共に精いっぱい努力したい。
　 奥田久美局長（東京都労働局）　日本経済はゆるやかな回復基調にあり、実質失業者25万人減となるなど実績もあがっている。しかし日本の少子高齢化の行方はニートの増加などで深刻なので、東京都としても質の高いサービスが提供できる環境づくりに努力したい。
　 矢田区長　中央区には4万5千の事業所があり、その九八％は従業員100人以下の中小企業。都心四区の税収は全国の19.3％を占める。この実情から、まず都心が元気になる必要がある。
　 鳩山邦夫代議士も祝辞を寄せた。
　 記念式典に次いで記念パーティーが開かれ、宮入副会長が挨拶したのち来賓を代表して深谷元通産大臣、立石都議から祝辞が寄せられ、中村庄八副会長の発声で乾杯をして懇親会に入った。区議会の中嶋議長も列席して祝辞を述べた。長谷川副会長の中締めで散会した。