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■ 4月11日発行  このページの先頭へ
区議会グループ未来
新潟被災地を視察

 区議会の会派「グループ未来」は、3月定例会の終った翌日(3月31日)から1泊2日で、新潟県中越地震の被災地を視察した。同会派の所属議員は、浜町の高橋伸治(幹事長)、新富の大塚忠彦、月島の青木幸子の3氏。新潟中越地震は、神戸の都市型災害と対照的に、山間部の山村をかかえる地震として注目され、特に心配された冬季の豪雪は深刻な問題をひきおこした。神戸と同じように今回もボランティアの支援行動が、被災者に暖い手をさしのべることができた。同時に用意されたマニュアルが意外に役立たないことを知り、視察した議員団に衝撃を与えた。幹事長の高橋議員が視察記をまとめた。


頼りないマニュアル 情報は生もの、混乱当然
 私たちは新潟県中越地震の調査として、小千谷市と十日町市に視察に行ってきました。今回の視察の焦点は、「その時、関係者はどう動いたか」というものでした。
 小千谷市役所で概要説明を受け、小千谷総合病院で現場の声を聞き、次の日には直接ボランティアとして参加した地元の方々、新潟大学震災ボランティア本部の方々と意見交換をしてきました。全ての方々から有意義な話を聞け、様ざまな場で意見発表をしていきたいと考えています。
 小千谷市役所の担当者の方々からは、ほとんど出来なかったこと、避難所はプライバシーのことを考えて体育館よりも自衛隊の人たちが張ってくれた簡易テントの方が人気が高かったこと、土地家屋調査士と行政との連絡不足のために家屋診断・り災証明がうまく機能できなかったこと、などが報告されました。
 小千谷総合病院の院長、看護部長さんからは、200人以上の看者さんを安全に避難させることが急務でしたが、ライフラインの破壊により大変な状態であったこと、看護士さんの中には死を覚悟した人もいたこと、病院の中だけで作ったマニュアルなど何の役にも立たなかったこと、などが報告されました。特にライフラインの問題では、スプリンクラーの水で電話の配電板が損傷を受け、電話が不通になってしまったこと、自家発電装置が水冷の機械であったために、水道管の破壊により機能しなくて、みんなでバケツリレーで水を運んで、やっと復旧したこと、などが印象に残りました。
 十日町市のボランティア参加者たちからは、「震災の現地は非日常の世界であり、行政の対応では満足できない」「情報は『生モノ』で、混乱して当たり前だと思う」「プロパンガスを使用していたので燃料には困らなかったけど、燃料の備蓄が大切」「機能別避難所が必要」といったことが報告されました。
 特に、「保育園の子どもたちにまとまりがなくなって、最初の状態(入園時)に戻ってしまった」「大人の対応によって子供は反応してしまうから、大人の行動には注意が必要だった」「障害者への対応が不十分だった」「ゴミの分別に対しては何の対策もなかった」など、興味ぶかく聞かしていただきました。
 これらの経験から、現地の皆さんの声は私たちが聞かされていたこととはちょっと違う、と感じています。
 全体の声に消されてしまう、また、後方部隊の人たちの報告が重視される現在のシステムを変え、新しい角度からの震災対策が望まれていることが、ひしひしと感じられる視察でした。
 ご協力をいただいた関係者の方々に心から感謝を申し上げ、1日も早い復旧をお祈りして報告とします。

 
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