今や国民的な関心を集めている教育改革。中央区でも、全庁組織として教育検討会を立ち上げてそれなりに教育改革に着手しだした。当然、新年度予算を審議する区議会でも教育問題に質疑が集中。ところが何故か、区の理事者の答弁が一本調子で、要領を得ぬ答弁が多すぎると、区議さんのブーイングが絶えないのである。
予算特別委員会で中央区民クラブの渡部博年委員が、四月から始まる居場所づくりの準備状況などに言及しながら、地域の指導力と言うが「教育委員会が何を求めているのか見えてこない」と質問したところ、教育次長は次のように答弁した「教育委員会は本当に子供のためにやっているのかと言われることは残念。なかなか(効果は)表に出ないのかなと思う。教育改革は必要だが、激しい変化はまずいので、検証しながら着実に実行したい」
これに対して渡部委員は、「やっているなら、情報を町に出しなさいよ。学校と教育委員会だけに情報がとどまっている」と厳しく批判。今の子どもたちは悩んでいるんだから、それに応えてほしい、と念を押した。
自民党の石島秀起委員は、PTAの要望を四年間も放置していた事実を明らかにして注目を集めた。
学校の安全対策として、日本橋小地下のプールと駐車場ならびに月島第3小のアートはるみと駐車場は外部から侵入しやすいので改善をしてほしい、とPTAが要望。一方で各学校で防犯対策が打ち出されたのに、なぜかこの問題は進展していないという。この質問に教育委員会事務担当者(庶務課長)は「経費もかかるが、出来るだけ早い時期に工事を具体化する」と答えた。しかし石島議員は、4年もの間、要望が公に討議されていないことが問題であり、「教育委員会の責任は重い。もっと緊急且つ速かに対応するように」と、教育行政のあり方を厳しく批判した。また経費の額を明示しなかったことについても、情報の出し渋りの悪慣習であるとして強く批判した。
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