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■ 3月14日発行  このページの先頭へ
固定資産税
負担上限65%に軽減

 東京都は開会中の都議会に「固定資産税の商業地における負担水準の上限を現行の70%から65%に引き下げる条例」を上程している。これは平成16年度の税制改正できまったもの。固定資産税については地域によって負担が大きく異なるところから、とくにデフレ経済の進行下では都市部を中心に「景気回復のためにも負担軽減を」の声が高まっていた。一方、地方都市では固定資産税は重要な税源であるところから、税の公正という観点で現行での意見が多いといわれる。そこで、税負担の実情を最も知り得る立場の地方自治体が、自己決定、自己責任という立場から、市町村の判断で条例により税額を減額できる仕組みを初めて設けることになった。負担水準とは、当該年度評価額に対する前年度の課税標準額の割合。都が上限引き上げのラインを65%にしたのは、全国の負担水準が64%であるためという。今回の措置のあらましをまとめてみた。
都議会に初条例を上程
持ち越し案件処理
 平成15年度の税制改正では商業地等の課税標準額の上限は維持された。この時、与党は次のことを方針に盛りこんだ「土地に係る固定資産税のあり方については、今後の土地を巡る諸情勢や地方税体系全体のあり方等をふまえつつ、幅広い観点から、直ちに具体的な検討を進める。」
 この決定を受け、評価替え年度でないにもかかわらず、「持ち越し案件」という形で議論が継続した。
負担と現行の対立
 税制改正議論では、課税標準額の上限引下げをめぐり、厳しい経済情勢での負担軽減を望む経済界と、市町村財政の実情から現行制度の堅持を求める立場とで意見が対立。
 すでに評価替えなどで平成15年度の固定資産税が過去最高の約4,900億円の減収になっているので、全国一律で課税標準の上限を引下げることは難しい実情だった。
 そこで、自己決定・自己責任という地方分権の流れもふまえて、実情を最も知り得る市町村の判断で条例により税額減額できるとする新しい仕組みが創設された。
65%未満は及ばず
 今回の条例減制度とは具体的には次のとおり。商業地等に係る固定資産税について、課税標準額の上限が評価額の70%(法定上限)の場合に算定される税額から、60〜70%の範囲内で定める割合とした場合に算定される税額まで減額できる。
 たとえば条例でその割合を65%に定めると、その市町村内にある負担水準が65%以上の土地については全て税額が減額され、負担水準65%とした場合に算定される税額で課税される。一方、65%未満の土地については減額の効果は及ばない。
「税の公平」にメス
 法律で定める全国一律の手法で負担調整の措置を講じてきたのは、各土地に係る負担水準を一定の幅(現行の60〜70%)に収れんさせることで、同じ価格の土地は同じ負担で、という税負担の公平という考え方による。
 限りなく減額を可能にすることは、同じ価格の土地は同じ税負担でという考え方に反してしまう。
 現行のスキーム(計画)は負担水準を60%か70%の間に収れんさせようとしているので、これまで全国で進めてきた負担水準の均衡化に矛盾しない範囲で市町村の裁量幅が最も確保されるようにという観点で、据置ゾーンの下限に合わせることになったものとみられる。
 今回は商業地を対象として住宅用地は対象となっていない。これは、住宅用地については課税標準の特例(小規模住宅用地は6分の1、一般住宅用地は3分の1)が設けられているため、商業地等と比べて相対的に高い状況にはないとの判断によって特段の措置は講じなかった。
平均額は12万円に
 今回の条例制定による影響などについて東京都は次のように数字で示している。
 影響額は調停ベースで160億円、商業地の34万件のうち21万件が該当し、平均で年間7万6000円の軽減になる。現行の2割減免と合わせて対象になる商業地は16万件で、負担軽減額は平均で約12万円という。

 
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