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■ 3月7日発行  このページの先頭へ
矢田区長の所信表明から
第1回定例区議会で

 平成17年度の第1回定例区議会が4日(金)に開会し、冒頭に矢田区長が所信表明を明らかにした。区政をとりまく諸情勢と区政運営に対する所信を表明した。今年が戦後60年の節目に当たるところから、平和の尊さを改めて確認するとともに、いまだ紛争が絶えず、北朝鮮による拉致問題も解決に至らず無念の思いを表明。戦争を絶対に引きおこしてはならない決意を繰り返した。所信表明の主な項目をまとめた。
  <戦後60年>この60年わが国は戦後復興と経済的繁栄のため、ひたすら走り続けてきた。しかしその半面、道徳感や倫理感の希薄化など、社会の中にさまざまなひずみが生じてきているのではないか。年長者に対する敬意や人を思いやる心が忘れ去られ、極端な個人主義や自己本位的な考え方、経済性を第1とする効率主義などが目に付く。戦後60年のこの機会に、他人への思いやりや人を信頼し認め合う気持ちなど人間にとって真に大切なものを、そして自然とともに暮らしていくといった日本人が長い歴史の中で培ってきた価値観を、もう1度見つめ直していこうではないか。
  <快適>今後の区政の運営に当たり特に3つのキーワードのもとに施策を展開してまいりたい。第1は快適。昨年8月、北欧3か国を視察して命と自然を敬い、歴史や伝統の中から共通の価値を尊重しあうという北欧の人々の心のありようが、快適で気品ある素晴らしいまちをつくっていることが感じられた。ひるがえって東京に目を転じると、歴史をしのぶ建造物の多くが消え去り、名橋「日本橋」の上にさえ高速道路が覆いかぶさったままとなっている。すべての区民が快適に都心居住をおう歌でき、心の底からホッとなごむ、そんな故郷・中央区をつくりあげねばならない。
  <環境>地球環境保全は今世紀における世界最大の課題である。京都議定書が発効し二酸化炭素をわが国は2012年までに14%の削減が必要となっている。また環境と共生するまちづくりも大切でこれからは本区が率先してクリーンエネルギーの導入や緑化の推進、徹底的な資源循環などに取り組み、地球環境保全へ向けて先導的な役割を果たさねばならない。
  <防災>中央防災会議は首都直下で大地震が発生した場合、1万3千人の死者と112兆円の経済的被害が生じると予測。本区としても防災対策の全面的な見直しに着手している。区内に多い超高層住宅のエレベーターや電気・水道などが停止した場合の避難や備蓄について調査し、帰宅困難者が都心四区で180万人も視野に入れ、防災対策を一段と強化する。なお、子どもや高令者等の施設における安全対策は緊急の課題で、より安心して過ごせる体制を整えてまいりたい。
  <政策調査会>このような3つのキーワードを念頭に置きながら本区のまちづくりを今一度総合的に考えるため政策調査会を設置する。将来を展望した本区の「まちつぐり憲章」ともいうべき指針の策定に取り組んでまいりたい。
  <人口回復>とりわけ若い世代の転入が多いことから、高令化率も23区で22位まで低下した。このように多くの方々が中央区に住みたい、生活したいと思われていることは、にぎわいと活力に満ちた快適な都心を目指す本区にとって大変に誇らしいことである。
  <基本計画2005>三位一体改革や都区制度改革などの動きの中で、基礎的自治体としての区の役割を明らかにし、事業の成果を行政評価や予算と連動させるマネジメントサイクルの構築を目指している。
  <第2次行政改革大綱>部の統合など組織の改善、政策の可否や実施方法を広報で提案するグリーンペーパーや、区民の意見公募を行うパブリックコメントの導入による広報・広聴の充実などに加え、区の職員数も5年間で10%程度、約170人の削減を行うとした。
  <財政環境>人口の増加を反映して特別区民税については7%、約8億円の増を見込んでいるが、一方では都区財政調整制度において交付金が10%、約13億円の減損となる。さらに三位一体改革による国と都の補助負担金の削減の影響や、大都市事務の役割分担、清掃事業の財源配分など主要5課題をめぐる東京都との協議の行方が明確でないことなどから見通しが立てにくく、行政需要が増となる中で財政環境は依然厳しい状況にある。
  <ミニ公債>初めての試みとして、勝どきに建設する子ども家庭支援センターと勝どき保育園の財源についてミニ市場公募債を発行する。広く区民の方々にこの公募債にご協力いただくことにより財源の確保とともに、一層の区民参加を図ってまいりたい。
  <日本1・世界1のまち>都市とは、人が快適に住み・働き・学び・遊び、そして交流することによって新たな価値や文化が生み出される場である。しかし、ともすれば経済効果などにより、あるときは働く機能ばかりが、またあるときは住む機能ばかりが強調されすぎてしまいがち。これらの機能がバランスよく調和し、環境や安全性にも配慮したまちとすることで、人々を惹きつける、活力ある都心の中核となるのではないか。こうした思いのもとに次の世代、その次の世代に風格と気品ある美しいまちを引き継ぐため、未来に大きく花開く種をまいておくことが今を生きる私たちの使命である。首都東京の中枢を担ってきた中央区民として、伝統を大切にしながらも常に先進的なアイデアを積極的に取り入れてきた日本国民として、そして平和と地球環境保全に大きな責任を持つ地球市民として、真に大切なものを見据えながら、新しい都心を創造し、皆さまとともに「日本1・世界1のまち中央区」を目指したい。

 
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