三井グループ発祥の地(室町2-1-1)に「室町三井新館」が今年9月にも竣工する予定で、日本橋開発の新しい起爆剤として地元の期待も大きい。
新しいビルの敷地は、三井本館と2号館をふくめて約14,375平方メートル。地上38階、地下4階の規模、日本橋エリアで初の超高層タワーとなる。世界的に有名な建築家シーザー・ベリによって建築デザインされ、伝統と格式を備えながらも先進性を感じさせるもの。
中央通り沿いの低層部は、三井本館の列柱のリズムと軒線を連続させるデザインとなっており、その内部には開放感あふれる約25メートルの吹抜けのアナトリウムを設置。この一角には三井不動産と共同して日本橋の活性化の一翼を担うことになった千疋屋総本店が店舗を構える。同店は創業天保5年(1834年)で170年の歴史を誇る国内最大級の高級果物店。果物の販売の他にフルーツパーラー&レストランやカフェなど果物を中心とした幅広い食文化事業も展開している。
オフィスは5階から27階まで。7階までは特殊仕様階で天井高が3メートル。他の階も基準が2.8メートルで、ゆとりあふれる造りになっている。また情報化時代に対応した床荷重とフリーアクセスフロア。大手通信事業者との提携で光ケーブルを引き込み、大容量通信も可能。オフィスには「東レ本社」が入る。
新ビルの注目の的は、最上階10フロアに「マンダリン・オリエンタル東京」が10月にオープンすること。171室の客室およびスイートを有する最高級のホテルになる。
マンダリン・オリエンタルホテルは「アジア」のイメージが強いが今や世界中の主要都市や高級リゾートに立地しており、04年にはニューヨークにもオープン。
室町のホテルを次のようにPRしている。
「マンダリン・オリエンタル東京の、客室、スイート及び吹き抜けのスカイロビーから望む皇居周辺のパノラミックビューは絶景で、加えて30階に位置するホテルのロビー、フロントオフィスから見える東京のビジネス中枢地区のシティビューは圧巻となるでしょう」
「ホテル内施設は、東京を代表するラグジュアリー・ホテルにふさわしい、多彩なトリートメントがそろうスパ、ヘルスクラブ、バラエティ溢れるレストラン・バー、特選ワイン、日本酒のセラー、ケーキショップ、最新技術を駆使したビジネス・宴会・会議施設などが完備される」
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