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■ 1月17日発行  このページの先頭へ
候補者が定まらず
都議選で民主党

 今年は都議選が7月に予定されている。衆参選挙がないため、各党とも国政選挙なみに取り組んでおり、しのぎを削る戦いが展開されるものと注目されている。とくに民主党は衆院・参院選挙で東京では順調に得票を伸ばしているだけに、今回は全区で候補者を立てる勢いで取り組んでいる。また国政都政ともに与党に互している公明党は都議会の大ボスと言われてきた藤井都議が引退して若返りをはかることになったため、その行方も関心の的。
  都政は石原知事が、排ガス規制、新銀行の発足、教育改革などで国政に先んじる政策を展開して成果をあげているだけに、都政の課題では争点が明確でない。また自民党はほとんどの選挙区で候補予定者が石原知事と握手する写真をポスターに掲げていることも、そのことを象徴しているようだ。
  さて中央区は、立石都議が公明党の恩田氏(故人)との確執を続けながら6期を経て、7期目に向う。すでに自民党の公認も得ている。また、共産党は年末に35歳の若手、桑名氏を公認候補として立てる、と発表した。
  勢いにのる東京の民主党で唯一、具体的動きを見せていないのが中央区。隣の文京区では、2議席を自民党深谷系の中屋氏と無所属の鳩山太郎氏で分け合っているが、そこに民主党公認で増子氏が立候補を表明した。従来の深谷・鳩山対決の構造をくつがえすものとして注目されている。
  中央区の区議会の会派は、自民党13、公明・共産党が5人づつ、そして民主党系と目される議員は7人いる。この7人から候補者が出るのではないか、と観測されていたものの年内の表明がなかったところから、区議の候補は消えたと見られている。
  前回の衆院選は、深谷系が自民党の有する組織力をフル展開させて排んだものの、無党派といわれる浮動票が中山氏に流れて惨敗している。その勢いで参院選東京は自民1、民主2議席となった。自民党の立石陣営が最も恐れるものは深谷選挙の二の舞。まして小泉政権には且つての勢いはない。自民党の頼りとする石原都政が共産党を除くオール与党だけに、知事が応援に動くことは難しい。
  中央区の民主党がいまだ候補者を出し切れない要因のひとつが支部を結成していないこと。たしかに中山選挙は鳩山票も抱きこんで自民党票に食いこんではいるものの、それは立石票とも重なりあい、そうした闘いは支部政党の存在が大きく左右してくる。
  民主党筋は「中央区にも必ず候補者を出す」と断言し、さらに「3か月前でも決着できる」と自信も隠さない。
  前回の区議選の投票率は58%と六割に達せず、人口が増えても同じパイ(既住民)を食い合う実情を示した。都議選の争点もなく、公明党が前回と同様、沈黙とするならば果たして自民、民主の選択選びで浮動票(無党派)が動くかどうか。

 
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