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■ 1月17日発行  このページの先頭へ
町並が変わり商店街も節目
人口増と商店減少のミスマッチ

行政のきめ細かい対応に期待感

  中央区の人口は確実に増え続けて1月1日現在で9万3,791人。待望の10万人も秒読みに入ってきた。この新住民はほとんどマンション住まい。相次ぐマンション建設で人口が増えたと言っても過言ではない。本来なら人口も増えて町の商店や飲食店はさぞかし殷賑をきわめている、と言いたいところが、実情は左にあらず。新住民の、とくに若い世代には「商店やスーパーがなくて困る」という声が少なくない。どうしてこういうミスマッチになってしまったのか。長引く不況と金融関係の再編で銀行が取り立て屋と化したことで中小の店が追いこまれるケースも多い。商店そのものの経営が従来通りでは成り立たなくなっている実情もあるなど、深刻。流通機構が根底から崩れていくことも大きい。このように人口増に応え切れていないのが現在の商店街で、きめ細かい区のリーディングに期待が大きい。新年に当たり、区内の商店街をスケッチしてみた。
銀座も大きな節目
  銀座通りは今やブランドの有名店が軒を並べ、ニューヨークの小型版と言われるほど様がわりした。デパートにもブランド店が入り、人出は相変わらずの賑わいを見せる。その一方で、ビルを丸ごとブランド店にするため長いこと商売をしてきた店が立ち退きにあうケースも出ている。これらブランド店は銀座通り連合会に20店をこえて加入していて良好な関係を維持している。ところが料飲関係になるとチェーン店は組合に加わらず「我が道を行く」と平然としている。
  さらに銀座で注目されているのが松坂屋裏で進められた森ビルによる底地買い。ビルごと買い占められるので、テナントは店をたたまざるを得ない悲劇が続いている。松坂屋をふくめて広い空間を有する超高層ビルを建てる計画だが、地元は「歴史ある街並みが破壊される」と反発。シンポジウムに文化人を招くなどして世論を盛りあげようと奮闘している。
路地が消えていく
  下町情緒が売りものの人形町。浜町界わいにまだ料亭があったころは、路地に昼から三味の音がひびく粋な風情があった。その料亭跡地と路地沿いに次々とマンションが建てられたことで町並みが各所で崩れいく。同時に商店街の物販店が消えて飲食店になるか、業種が次々と変わるバッタ屋の出現と変じた。大通りでホテルの建設も進行中。
  問屋街の変ぼうも著しい。倒産した会社跡地にマンションが建ち、増えるはコンビニばかり。飲食店も企業が減ったことで打撃を受け店閉まいが後をたたない。変わりにチェーン店が次々と現れる。縄のれんをくぐって粋な味とあたたかいサービスを受けられる店も数えるほどに。逆にテレビに出る店は相変わらず行列が出来て、明らかに二極分解が進行している。
開発に追いつかず
  月島は、路地に面して出現した「もんじゃ」がブルドックソースと提携して勢いを増して西仲通りにまで進出し、商店街の様相をかえた。入口には高層住宅も出来て、新たな空間を生み出した。
  次々と超高層マンションが増え人口が急増しているのにそれに応じて商店街が整備されないのが実情。これは中央区に移り住んだ若者が、周囲に安く買える商店がなくて、生活しにくいと訴えていることに反映されている。
底地買いのキズ跡
  八丁堀2丁目の八重洲通りに食品専門のスーパーが昨年末にオープンした=写真。日曜の昼間でも客がいて、明らかにマンションの新住民を狙っての進出と見られる。
  湊・入船は中央区で昭和57、8年ごろ初めて底地買いが行われた場所。バブル崩壊で不良債券化した空地に次々とマンションが出来た。バス通り沿いには29階建てが計画され、地元町会長が連名で区に陳情をした。区が間に立って区画整理などの手法を模索したものの、こうした努力も反故にされている実情だ。地元に引き続き住んでいる住民にすれば、持って行き場のない空しさに悶々としているという。
深刻な不況の翳り
  築地場外は区の示した新しい活性化ビジョンに期待を寄せている。銘店会など次々と新企画を出すことで注目を集め、築地ブランド健在なりと知らしめた効果は大きい。
  しかし長引く不況は深刻で場内にしても新市場までどれだけの仲卸が生きのこれるかという実情という。生鮮市場構想が本当に実現するか、という1株の不安を抱きつつも、この道しかないという悲創感に似た決意でのぞんでおり、区のきめ細かい対応がここでも待たれている。
丸の内開発に対抗
  日本橋コレド、三越新館に次いで今年は三井本館の新ビルがオープンする。丸の内側の再開発に比べ見劣りしていただけに、この外資ホテルをふくむ再開発に地元は大いに期待を寄せている。また東京駅再開発も進行中で、完成すると2つの超高層ビルがお目見えして大丸も新ビルで営業を開始する。京橋3丁目の再開発も地元の調整が進められている。
  一方、八重洲地区は仲通りを中心に性風俗の店が進出して評判となっている。地元は防犯カメラを設置して、新宿や池袋の二の舞にならぬようにと真剣に取り組んでいる。こうした中、第3セクターの「日本橋プラザ」の存在が、再開発の分野で注目されはじめている。地元には小学校跡地の意識がつよい。

 
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