（1）築地の将来ビジョンを発表
　 東京都は築地市場の移転を地元区の意向を無視して強行する一方で、環状2号線の地上化案も発表。これに対して中央区は9月21日に移転に断固反対する会の総会を開き、新しい「築地ビジョン」を承認した。これは万が一、市場が移転しても築地の賑わいを維持できる方策を盛りこんでおり、鮮魚マーケットによる場外市場の活性化を目玉としている。また環状2号線も歩道を広くとり周囲を緑で緩しょう帯にするなどの手だてをとっている。住民の意見をとり入れて修正し都との協議が注目されている。
（2）中央区の人口9万人を達成
　 中央区の人口が3月29日に9万人を達成した。昭和56年以来、23年ぶりの回復となった。中央区の人口のピークは昭和28年1月の17万2,183人で、その後は都心の業務化が進むたびに人口の減少が続き、バブル経済で拍車がかかり平成7年には7万人を割ろうとした。しかし規制緩和でマンションが急造して人口は一転して急増して今年は9万人を達成、3年後には10万人に届くといわれる。人口増で区民税は増えたものの保育児など新しい行政課題、新住民などの問題も大きくなってきた。
（3）天皇皇后両陛下、晴海特養に
　 9月8日の午後、晴海の特別養護老人ホームを天皇皇后両陛下がご視察され、近隣住民300人が歓迎した。月島地区を歴代天皇が訪れることは初めてのことで大きな衝撃を与えた。当日は矢田区長と区議会の押田議長も出迎えた。また晴海中学校の生徒は帰りに見送り、それに気づいて陛下が手をふられ感動を与えた。施設ではデイサービスを利用している高齢者に声をかけ、励まされていた。晴海の特養は中学校と保育園が同居する複合施設として知られ、今も地方の自治体や議会が視察に訪れている。
（4）東京駅前に防犯カメラ設置
　 日本橋は昨年、東急跡地にコレド日本橋が完成したのに続いて循環バスメトロリンクが実現し、日本橋三越の新館も完成した。再開発よる発展が相次ぐなかで、隣接する東京駅前は以前から風俗店などが進出して、街のイメージを著しく落としている。そこで地元は東京都と区の協力で防犯カメラを設置することになり、11月15日、日本橋プラザビル前でお披露目のセレモニーが挙行された。竹花副知事も列席して「必ず効果は出る」と檄をとばした。
（5）歩きたばこポイ捨て禁止条例
　 中央区が六月から「歩きたはご、ポイ捨てをなくす」条例を施行した。有名商店街をかかえる中央区は顧客サービスを重視して、歩きたばこやポイ捨てを罰則で取り締まることには慎重だった。このため平成10年には「クリーン・リサイクル中央区宣言」をするなどPRに重点をおいてきた。しかし若い女性がくわえたばこで歩くなどマナーも乱れ、周辺区も次々と条例化にふみ切ったことで中央区も区議会の同意で条例化となった。禁煙は当たりまえの風潮となり、飲食店にも広がりそうで波紋は大きかった。