昭和43年に始まった大銀座まつり、昨年は数えて35回目の「銀座アキュイユ2003」を終了した。そして、このほど開かれた全銀座催事実行委員会は今年の催事は「プロムナード銀座2004」として実施することを決定した。
銀座の周囲には次々と高層ビルによる新しい街が出現し来街人口の誘客競争は熾烈をきわめている。こうした中で全銀座催事実行委員会の企画運営委員会は次のような視点を明確にした。
他街区が超高層化(垂直型の街)を含む街づくりが顕著になる中にあって、銀座は語らい、散策できる「逍遥(しょうよう)空間性」の打ち出しにこそ特質に根ざした展開になるのではとの結論を見てきました。「プロムナード銀座」というキーワードはそうした議論の終着点でした。それは「変わらない価値もあるはず」との銀座の確信とメッセージの方向の発見でもありました。つまり、「一つのビルの中に閉じた交流や消費」の場でなしに、のびのびと歩き回れる自由空間性こそ「銀座の本源的特質」ととらえた訳です。
その自由空間性を保証しているのは「通り」であり、いくもの魅力ある街の要素が通りで結ばれ、銀座を訪ねる方々に無数の魅力的なスートーリーが提供されることとなります。「銀ブラ」の意味を、他街区との競争の中で今日的に発展させていきたいとの願いも「プロムナード銀座」のキーワードには込められております。
このような考え方のもと、従来からの継続イベントを10月に集中させることとした。さらに、銀座のほとんどの通りの街路灯に、銀座が題材となった写真作品をプリントしたフラッグ(旗)を掲出する計画も進めている。銀座が日本でいちばんギャラリーが集積した街であることから、文字通り街全体がギャラリーとなりそれらを舞台に繰り広げられる十月イベントは内外の注目を集めそうだ。 |