9年前の平成7年6月、八丁堀の歴史好きな人たちが集って、中央区郷土史同好会を結成してから今月の21日の講演会で第100回になる。
毎月第3土曜日の午後6時半から8時まで、女性センター「ブーケ21」に集まり、テーマ別に講師を招いて講演を開き、江戸・八丁堀の歴史へ探究を続けている。八丁堀3丁目東町会の山下登前町会長ら歴史の好きな人たちが集まって始めたもの。八丁堀は同心の町であると同時に「八丁堀7不思議」と伝えられるエピソードもあり、その一方で人の出入りの激しい町でもあって多くの名のある人たちが居を構えてもいた。とくに山下氏は浮世絵の大家「写楽」について独自の見解をもっていることで知られる。
100回目の講演会には会員の巻渕彰氏が講師として招かれ「八丁堀人物記」という興味あるテーマを語る。とりあげられる人物は明治に活躍した樋口一葉の父、中村不折、三村清三郎の3人。
樋口一葉の父・則義は、幕府が崩壊し大政が奉還される数か月前に八丁堀同心株を取得した、いわば最後の幕府役人であった。
中村不折は現在の新川・東湊町に生まれ、画家書家として知られ、正岡子規とも交流があり多くの作家の挿絵も描き根岸にコレクションや自らの作品を展示する書道博物館を創設した。
三村清三郎は八丁堀の生れで、竹屋を営んでいたので号を竹清とした。40年にわたる日記は「不秋草堂日歴」として知られる。
地域の歴史愛好会として定期的に講演会を開く努力は内外の高い評価をよんでいる。HPも開設。
「中央区郷土史同好会」 http://www.asahi-net.or.jp/~fv3a-mkbc/ |