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■ 7月26日発行  このページの先頭へ
20周年の銀座金春通りの能楽祭り
  銀座八丁目の銀座通り一本西側(博品館裏)の通りを金春(こんぱる)通りとよぶ。この由緒ある通りを開放して毎年8月に「能楽」が演じられる。路上能ともいわれるもので、この土地に江戸時代、屋敷を徳川家から拝領した縁で開催されている。事のなりゆきは、金春通りで商いを営む人たちが、この伝統ある通りを再興させようと集まり、金春通り会を発足させたことに始まる。この集まりに能金春流の家元・信高氏が招かれ、談義を重ねるうちに、路上能という伝統芸を知ることになり、「ならば、やりましょうか」と話が煮つまり、実現したという次第。以来、今年で20回目。新しもの好きの銀座で伝統ある文化をここまで維持継続させているパワーも珍しい。当初は狭い通りだけにクレームも多かった。その代り理解者も協力者も次々と出現。継続は力なりの手本を示したとして、この文化事業は内外の注目を集め、今年も粛々と斉行される。

銀座の新文化として定着

能 楽 番 組
  時 8月7日(土)午後6時(入場無料)
  場所 金春通り・バーバリ銀座店前(御神所)
    解説 井上貴覚
    能奉行 矢田美英区長
  延命冠者 大蔵千太郎
  父の尉  金春安明
  鈴の段  大蔵吉次郎
  獅子三礼 本田光洋 高橋忍 金春穂高
(笛 寺井宏明 小鼓 幸信吾 大鼓 高野彰 桜井均)
  午後4時より座席指定券を1人1枚配布、5時40分までに着席、座席券を持ってもそれ以後の入場は不可。
  <問合せ>伊勢由(電話3572-2783)

能 楽 講 座
  8月2日(月)金春安明・金春流能楽師 講演「能の歴史と金春流」
  8月3日(火)箕輪扶由子・金春流能楽師 装束着付と謡・仕舞
  8月5日(木)高橋忍・金春流能楽師 能に触れてみよう(楽器や小道具の体験)

20回目を記念する獅子三礼について
  今年は五年目毎の節年にあたるため、例年の「弓矢立合」に代わって、「獅子三礼」が奉じられます。
  獅子とは能の曲名ではなく「石橋」(しゃっきょう)という中国の霊山清涼山を舞台にした曲の後半に演じられる舞のことを言います。
  目もくらむような谷にかかり、現世と浄土をつなぐいわれのある石の橋の上で、仏の知恵を司る文殊菩薩の使者である霊獣の獅子が牡丹の花にたわむれつつ勇壮な舞を舞って見せます。
  獅子の舞は古くわが国に渡来した唐楽の一種ですが、以来、神社仏閣などで演じられ民間芸能として大いに流行し現在も全国に残っています。能楽の獅子はいわばその原型とも言えるものです。
  この「獅子三礼」は、金春信高宗家による金春祭のための特殊演出であり、3人によって演じられます。
  (「能県番組」のプログラムの解説より)

 こちらから映像がご覧になれます。>> 映像イベントカレンダー8月(2003年版)
 
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