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■ 7月12日発行  このページの先頭へ
国への愛情が原点
藤岡氏の教科書講演から
日本橋倫理法人会の主催
 日本橋倫理法人会(富田蓮右衛門会長)は、9日午前六時半から第101回経営者モーニングセミナーを開いた。毎週早朝に集まり、「夢かぎりなく」を唱い、17ケ条を斉唱、「万人の幸福「栞」」を輪読する。早起きセミナーとして知られる。今回の講師は新しい歴史教科書で論陣を張って活躍する拓殖大学の藤岡信勝氏。「これで良いのか!日本人の歴史認識」のテーマで語った。太平洋戦争に敗れた日本が、自ら生れ育った国に誇りをもてなくなった元凶が学校の教科書にある、という観点から事例をあげて説いた。先祖を敬うと同じで、自分の国の歴史を正確に且つ愛情を以って理解を深めることが最も重要だとして、現行の教科書の「あきれた事例」をあげて問題点を明らかにした。現場の教師が誤ったイデオロギーに気づかない現状においては、教育委員会の責任ある立場も重要である、とも説いた。講演の主な内容をまとめてみた。
  日本人の先祖を純粋の広がりでたどると鎌倉時代には当時の人口600万人を超えて何千万人となる。実は、先祖が途中で折り重なっていて、隣人が遠い親戚同士となっている。これが歴史の継続性というもので、このあたりを子供に教えると「先祖のうち誰か一人いないと今の自分がない」といった感想を語ってくれる。
  聖徳太子は日本のお札に7回も登場する重要人物だが、東京書籍の中学教科書にはわずか十行しか出てこない。仏教が伝来したとき、世界文化の常識として受け入れる蘇我氏と先祖の大君を大切にする物部氏とで抗争がおきた時、「今までの神をベースにして仏教の良い所をとり入れてメリハリをつけることで独自の文化を形成した」のが聖徳太子。さらに最初の遣隋使に「日出るところの天子から日没するところの天子に」という有名な文書を渡したが、2回目のときは従属することを示す王を使用せずに天皇の名称にしたのも聖徳太子。
  日本は大化の改新を経て律令国家として独自の道を歩んだ。また明治維新は外圧に屈せずに近代国家のいしずえを独自に築いた。最初の歴史の窓を開いた聖徳太子が今の教科書では正確に教えられず、「厩戸(うまやど)皇子」と表記するにとどまる教科書まで現れた。維新の志士についても吉田松陰は「安政の大獄で処刑された人」とあるだけで、その功績については説明もされていない。
  日本人が歴史の中で時代の課題に苦心して取り組んできた「国の骨格」を学校で教わっていない日本の子供たちがいちばん困るのは外国に行ったとき。自分の国を誇りあるものとする「お国自慢」が出来ない。
  今の教科書にはこんなひどい表記がまかり通っている。第一次大戦後に成金が流行ったとして暗い玄関にお札に火をつけて靴を探す風刺画がいまも使われている。広島の原爆投下を「広島が軍都だったから」と誤った説明。終戦の日の説明に朝鮮の解放を喜こぶ写真を掲載している。
  朝鮮人が強制連行され、南京大虐殺があったと教科書に載っている。在日朝鮮人の最初は「よりよい働き口を求めてやってきた」のが事実。こうしたアクティブで進取の気性にはふれず、自虐的におちいってしまっている。
  日本の教科書が、とくに歴史教科書がおかしくなったのは、教育委員会が現場の教師の意見を尊重するとしてメクラ判を押してきた結果で、特定のイデオロギーに偏向してしまった。ようやく、教科書の採択権限は教育委員会にあるとなったことは見識として評価できる。
  さらに学習指導要領において、中学社会について「歴史の理解を深める」に「愛情を深める」との文言が新たに加わったことも重要だ。
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