人形町商店街協同組合は、8日、大観音寺前で花まつりを開催した。今年で3回目。寺の階段前の広場には毛せんを敷いた椅子がしつらえられていて、参拝した人たちが甘茶と菓子のサービスを受けていた。昼どきになると参拝者は行列をなすほどの賑わいとなった。三角くじをひいて当たると人形町商店街の銘品をいただけるという趣向。
商店街の旦那衆はそろいの伴天でサービスに働き、また甘茶の接待には芳町のきれいどころが粋な和服に割烹着姿でご接待。人形町ならではのもてなしと好評だった。
この花まつりは、昔から人形町にありながら陰のうすい大観音寺を新しい観光スポットにしようと、理事長の重盛永造氏らのアイデアで始まったもの。とくに今年はポスターを貼りだし、新聞にチラシを入れるなどPRにひと工夫したことが功を奏し、今までにない人出になった。春うららの陽気にさそわれ、人形町界わいに働く人たちばかりでなく、幼い子をつれた若いお母さんたちも多く顔をみせていた。
大観音寺は名のごとく大きな観音像を本尊としている。しかも頭部だけで、高さは1メートル70センチと人の背丈と同じで、顔の幅は50センチ。菩薩型の鋳鉄製で、もと鎌倉新清水寺の本尊であったという。その頭部のみが井中で発見され小堂に祀られていたが、明治維新の神仏分離令で処分されようとしていたのを石田可村と山本卯助が海をわたって、明治13年、四層楼を建て安置したのが始まり。当初は今の日本橋小学校のあたりに建っていたという。
昭和47年に都の重要文化財に指定されている。
人形町商店街ホームページ http://www.ningyocho.or.jp/
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