注目を集めた無料巡回バスが丸の内に次いで、東京駅前にもお目見え。18日に運行開始のセレモニーが開催された。この巡回バスは「メトロリンク日本橋」と称して、地元の企業、団体が出資することで無料で運行する。丸の内と同じく日の丸自動車興業が事業主体。東京駅八重洲口を出発して永代通りから中央通りに入り、江戸通りでUターンして中央通りに戻り、鍛冶橋通りから昭和通りへと京橋を回って八重洲通りに出て、東京駅前へと巡回する。このエリアは往年のにぎわいを取り戻そうと、日本橋ルネッサンス百年委員会をたちあげ、さらに江戸開府四百年を契機に各方面で「まちおこし」がおきている。一方、東急百貨店跡の新ビルに次いで日本橋三越の新しい店舗、三井本館に接した高層ビルの出現など意欲的な開発が進行する。
メトロリンク日本橋の運行開始セレモニーは18日午前10時から名橋日本橋「滝の広場」で開催された。
主催者を代表して「メトロリンク日本橋協賛会」の細田安兵衛会長は、まず日本橋は2つの課題をかかえているとして、「日本橋の橋の上を通る高速道を撤去して青空をよみがえらせたいこと」と「この不況化で元気がないこと」を挙げ、高速道はメドがたちそうで「このバス運行によって元気をとりもどせば」と期待をこめた。また日本橋一丁目ビルを「日本一ビル」、コレド日本橋を「これぞ日本橋」と言いかえて、三越から三井ビルへの新しい開発にもふれ、さらに今回のバス運行に各企業、団体が「スポンサーではなくパトロンとして協力いただき、画期的なこと」と感謝の念も示した。
運行事業の日の丸自動車興業の常田浩安社長は、日本橋の地域に貢献できることへの喜こびの胸中を明かすとともに「メトロリンクは駅と駅、地域と地域を結ぶ新しい仕組みであり、これを銀座や人形町へと結びつけていきたい」との夢を語った。来賓を代表して矢田区長は「このバス運行によって、日本橋にさらにみがきがかかることでしょう」と、祝辞を寄せた。
このあと、横づけされたバスに沿って区長、立石都議、都市計画局の梶山技監、国道事務所の藤井所長、中央警察署の近藤署長ら来賓と協賛者、協賛団体の代表に加えて日本橋1の部・6の部、京橋1の部各連合町会長ら16人によってテープカットが挙行された。 |