東京都がまとめた「都市計画地域マスタープラン」が都市計画審議会にかけられているが、付議を依頼された中央区都市計画審議会が今月の2日に開かれ、築地市場の移転と環状2号線の地下化について次のような意見を添えることを全会一致で決めた。
　 なお席上、宮入正則委員が且つて大崎に日本橋問屋街を移転する計画に対して、歴史的な経緯や交通利便性、周辺の産業蓄積などから反対したことを語り、参考意見にしてほしいと説いた。

区計審の答申　 「東京都市計画都市計画区域の整備、開発及び保全の方針（案）」においては、都市づくりの基本理念として、歴史的、文化的資産を活かしながら独自性のある都市文化を創造し、発信していくことを掲げている。しかしながら、中央区のまちづくりにとって歴史的にも文化的にも価値ある極めて重要な築地市場について「主要な都市計画の決定の方針」において、豊洲地区への移転を位置付けている。しかも物流機能の効率化の視点をうたうだけで、市場のような都市施設と本来一体的かつ総合的に考慮されるべき交通基盤施設等の整備充実は明確にされていない。このように整合性を欠いたまま築地市場の移転をマスタープランに具体的に明記することは不適切である。
　 また、環状2号線の中央区晴海4丁目から築地5丁目の間の道路構造を、地下式から地表式に都市計画変更する旨の東京都の提案は、地域環境の悪化をもたらし、本区の今後のまちづくりにとって極めて深刻な問題である。このマスタープランに記述される道路ネットワークとしての環状2号線の当該区間の整備は、地下式が前提であると理解する。

都が勝どき橋を視察地元は橋の清掃を継続

　 昭和45年以来、開かずの橋になっている勝どき橋を開けようという願いが月島地域を中心に広がっている。月島をよくする会を中心にして住民有志が勝どき橋の清掃を始めた。7日の日曜には矢田区長や立石都議も橋洗いに参加した。
　 昨年6月、都議会の一般質問で立石都議が勝どき橋を開ける意義をただしたところ、石原知事が賛意を表し、都市観光の見本にしたいと意欲を示した。これを受けて都も検討を開始。9日には小峰建設局長が立石都議や「よくする会」の新川代表らの案内で橋洗いと橋の現状を視察。関係者の期待を集めた。